名称 | あまご |
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都道府県名 | 奈良県 |
区分 | 魚介類 |
分類 | サケ科サケ属 |
学名 | Oncorhynchus masou ishikawae |
外国語名 | Land-locked trout, Amago salmon(英) |
生産地 | 黒滝村、上北山村、十津川村、天川村、野迫川村、川上村、下北山村、東吉野村、御杖村 |
収穫地域情報 | 奈良県の河川漁業は県中央部を流れる紀ノ川水系、県南部を流れる新宮川水系、県北東部を流れる淀川水系、県北西部の大和平野を流れる大和川水系の4カ所が漁場となっている。このうち紀ノ川水系と新宮川水系の各河川、淀川水系と大和川水系の河川の上流域であまご漁が行われている。さらに大和川水系を除く3つの水系の最上流部分で行われているのがあまごの養殖である。水温が冷たいことがあまごを養殖する上で最も重要な条件だが、この3つの水系の最上流部分はその条件に適しており、川の水が冷たい。また、山奥であるので民家がなく、排水で川が汚れる心配がない。きれいな水で安心安全なあまごを養殖することができる。 |
別名 | アメゴ、タナビラ、コサメ、アメノウオ、アメ、ヒラベ、キンエノハなど |
由来 | 漢字で書くと“雨子”“雨魚”“甘子”“天魚”“魚完”などと表記され、その由来は雨がよく降る梅雨や初夏によく釣れることから“あめのうお”が転訛したものという説がある。また“甘く美味しい魚”という意味の呼び名が転じたとも言われている。 |
歴史背景 | 県内では県南部の吉野郡で昭和初期からあまごの養殖が行われている。現在、最も県内であまごの養殖生産量の多い地域は野迫川村であるが、この野迫川村で養殖が始まったのは昭和45年。大股地区にある全15戸によって開始された。さけの養殖を参考に試行錯誤を重ねながら天然のあまごの人工授精からスタートし、初期のころは4面だった養殖プールも平成28年の段階では28面まで増え、関西でも最大の養殖規模を誇っている。2012年、金魚、鮎と併せて奈良県の“県のさかな”に認定された。 |
時期 | 10月に採卵を行い、1月頃に孵化を迎える。あまご漁が解禁される3月1日~10月上旬にかけてが旬であるが、中でも5月上旬~7月下旬にかけてが最盛期である。 |
特徴 | 体長は成長したもので最大25cm前後。体側に10個前後並んでいる楕円形のパーマークと呼ばれる小判状の斑点と小さな朱点が特徴的で“渓流の女王”ともいわれる。あごが尖り、下あごが出ているものがオス。顔に丸みがあるのがメス。奈良県内で養殖されているあまごはいずれも冷たい水で育てられているため、身がしまっていて、赤味は薄く淡水魚特有の魚臭さがほとんどない。皮はやや硬く、熱を通すと独特の香りがする。 |
下処理 | あまごは砂を食べる習性があるので、腹を開き、内臓、血合い、エラを取り除き、きれいに洗う。塩焼きなどにして食べるときは、内臓を取って、2時間ほどおいてから焼くことで、生臭さを消すことが出来る。 |
料理名 | 塩焼き、南蛮漬け、刺身、カルパッチョ、姿寿司、脊ごし、フライ、唐揚げ、天ぷら、ホイル焼き、ムニエル、みそ煮、炊き込みご飯 |
調理法 | 産地では昔から素焼きにしたあまごの炊き込みご飯が食べられているが、素焼きせずに生のまま入れて炊くと、また違った独特の風味に仕上がる。また、白身魚なのでフライや天ぷらにすると食べやすく美味しい。 |
加工品 | 甘露煮など |
選び方 | パーマークがしっかりと出ていて、朱点が鮮やかなものが良いとされる。逆に白っぽく退色したものは古くなっているので避けること。大きいほど味がいいとされる。 |
保存方法 | あまごは川魚である。釣った場合は必ず現場の川で処理(内臓や背骨の血合いなどを取り除くなど)をしてクーラーに入れて持ち帰る。すぐ水洗いをしたのち、クッキングペーパーなどで水分をぬぐってラップに包んで冷蔵庫へ保存。 |
栄養 | ビタミンB12、ビタミンD が多い。その他にカリウム、リン、マグネシウム、カルシウムが含まれている。 |
問い合わせ先 | 奈良県農林水産振興課 http://www.pref.nara.jp/dd.aspx?menuid=2767 |
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