「おいしい」のコツ
「おいしい」のコツ
魚をおいしく焼くポイントは2つあります。
ひとつは<素材を均一化する>こと。もうひとつは、素材のかたちは一様ではないことを頭に入れて<焼きムラができないよう材料を細かく動かす>ことです。
今回はフライパンを使った「さんまの塩焼き」を紹介しましょう。
「おいしい」のコツ
魚をおいしく焼くポイントは2つあります。
ひとつは<素材を均一化する>こと。もうひとつは、素材のかたちは一様ではないことを頭に入れて<焼きムラができないよう材料を細かく動かす>ことです。
今回はフライパンを使った「さんまの塩焼き」を紹介しましょう。
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頭と尻尾を切り落とし、
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ひとくちにさんまといっても、頭には硬い骨があり、尻尾の方は身が薄く、お腹には柔らかい内臓もある。たとえば、鮭も同じように皮は水気が多くて粘り気があるけれど、身は水分も脂分も少ない。一尾といっても素材は均一ではないのです。このため、同じようにただ火を当てていては当然、焼き過ぎる部分、焼き足りない部分が出てくる。骨の硬い頭の部分、身の薄い尻尾の部分を切り落とし、さんまの状態をできるだけ均一化することで焼きムラをなくします。
骨に沿って切れ目を入れる魚の頭を左においた時、上にくるのが上身、下にくるのが下身になります。上身は全体的に丸みがあり、下身は水分の重みが加わるため平らになる。焼くときは下身から焼きますが、熱源にダイレクトに当たるため、背骨に沿って包丁を入れておくと中まで火が入りやすくなります。反対に上身は飾り包丁を入れる程度で大丈夫。仕上がりもきれいです。 |
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魚の頭を左においた時、上にくるのが上身、下にくるのが下身になります。上身は全体的に丸みがあり、下身は水分の重みが加わるため平らになる。焼くときは下身から焼きますが、熱源にダイレクトに当たるため、背骨に沿って包丁を入れておくと中まで火が入りやすくなります。反対に上身は飾り包丁を入れる程度で大丈夫。仕上がりもきれいです。
用意するのは大きめのフライパン。直径30cm程度のものを選びます。炒め物の場合、大きなフライパンは温度が上がりにくいものですが、焼き物では火脚が横に逃げるので全体に柔らかく火が回る。焼き色も均一につくのはフライパンのおかげです。
用意するのは大きめのフライパン。直径30cm程度のものを選びます。炒め物の場合、大きなフライパンは温度が上がりにくいものですが、焼き物では火脚が横に逃げるので全体に柔らかく火が回る。焼き色も均一につくのはフライパンのおかげです。
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塩はやや多めにふるフライパンの場合、魚焼き器やグリルと違い水分が出て塩気が薄くなるため、やや強めに塩をしておきましょう。 |
フライパンの場合、魚焼き器やグリルと違い水分が出て塩気が薄くなるため、やや強めに塩をしておきましょう。
グリルや炭火で焼くとなぜおいしいか。それは魚の油だけで焼くからです。フライパンで焼く場合、サラダオイルを足すとサラダオイルの香りがさんまについてしまう。余計な油を足さないことで素材そのものの味が引き立ちますし、テフロン加工のフライパンならそれが可能です。一方、油を加えることで応用も出来る。オリーブオイルで焼けばイタリア料理になるし、バターを加えて焼くとフランス料理になり、ごま油を入れると中華料理になるわけです。
グリルや炭火で焼くとなぜおいしいか。それは魚の油だけで焼くからです。フライパンで焼く場合、サラダオイルを足すとサラダオイルの香りがさんまについてしまう。余計な油を足さないことで素材そのものの味が引き立ちますし、テフロン加工のフライパンならそれが可能です。一方、油を加えることで応用も出来る。オリーブオイルで焼けばイタリア料理になるし、バターを加えて焼くとフランス料理になり、ごま油を入れると中華料理になるわけです。
最初はあまり動かさない柔らかい内臓部分から水分が抜けるので、最初は動かさないで焼きます。最初は弱火でじっくりと、しばらくしてさんまからじんわりと油が出てきたら、中火の強火くらいに火力を上げましょう。皮目がだいたい焼けたところで裏返し、同じようにきれいな焼き色が付くまで動かさずに焼きます。 |
柔らかい内臓部分から水分が抜けるので、最初は動かさないで焼きます。最初は弱火でじっくりと、しばらくしてさんまからじんわりと油が出てきたら、中火の強火くらいに火力を上げましょう。皮目がだいたい焼けたところで裏返し、同じようにきれいな焼き色が付くまで動かさずに焼きます。
フライパンの場合、熱源(=火)が直接当たっているところと、当たらないところでは熱の伝わり方は違います。どうしても直接接しているところだけが高温になる。熱源が均一でなければ、素材も一様に扱うわけにはいかず、そこが難しさでもあります。上身も下身もフライパンに接するため、まんべんなくきれいな焼き色が付きます。ただし、丸みのある背の部分は別。上身、下身に続いて背の部分を焼くことで、全体的に火が入って均一に焼き上がるのです。そのことを頭において、熱源が動かないなら素材の方を細かく動かしてやることが大切です。
フライパンの場合、熱源(=火)が直接当たっているところと、当たらないところでは熱の伝わり方は違います。どうしても直接接しているところだけが高温になる。熱源が均一でなければ、素材も一様に扱うわけにはいかず、そこが難しさでもあります。上身も下身もフライパンに接するため、まんべんなくきれいな焼き色が付きます。ただし、丸みのある背の部分は別。上身、下身に続いて背の部分を焼くことで、全体的に火が入って均一に焼き上がるのです。そのことを頭において、熱源が動かないなら素材の方を細かく動かしてやることが大切です。
音や香りで
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水分が抜けると軽くなる火を入れることで身や内臓、骨から水分が抜けるので、焼き上がりは軽くなります。菜箸などで押した時にふと軽く感じたら、焼き上がりの目安。この感覚を覚えておくと、のちのちいろいろな料理に役立ちます。 |
火を入れることで身や内臓、骨から水分が抜けるので、焼き上がりは軽くなります。菜箸などで押した時にふと軽く感じたら、焼き上がりの目安。この感覚を覚えておくと、のちのちいろいろな料理に役立ちます。
仕上げに裏返して焼くと
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焼いているうちにさんまの油がどんどん下に落ちてくるので、最後に軽く裏返して焼くと、表面に油がのって艶のあるきれいな仕上がりになります。
火加減と焼き加減は
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焼け具合に焼きムラができないよう、いろいろなことに神経を配って素材を動かしてやる。その上で火加減、焼き加減は自分の目を信じること。「きれいに焼けているな」「もうちょっとかな」と思う気働きが大事です。仕上がりの焼き加減を頭にイメージしながら、自分の目で判断しましょう。
魚をおいしく焼く方法以上の11のポイントをしっかり押さえたら、今度は映像で「さんまの塩焼き」のおいしい焼き方を見てみましょう! ![]() |
毎月1回更新
2014.04.21 UP