魚介類
サバ/マサバ/さば
分類 | サバ科 |
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原産地 | 日本海や中部地方以北の沿岸、台湾北部海域 |
学名 | Scomber japonicus Houttuyn |
外国語名 | Mackerel (英)、Maquereau (仏) |
別名 | 真サバ:ほんさば(各地)、ひらさば(静岡、兵庫、高知、九州西南部)、そこさば(島根)、ゴマサバ:まるさば(静岡、兵庫、高知、九州西南部)、うきさば(島根) |
由来 | サバの語源は「小歯」。魚体の割に、歯が小さいことから命名されたといわれる。 |
歴史背景 | 古代ローマ時代から美食家のローマ人たちに好まれていた魚。日本では、江戸期に御三家や諸大名から、七夕祭の宵のごちそうに、生サバを背開きにして塩干しにした「刺鯖」を将軍に献上したとされる。のちに、サバのかわりに金銀を献上するようになったとか。 |
時期 | 産卵は春から初夏にかけて。産卵後は味が落ちるので、脂ののる秋が旬。 |
国内分布 | 日本近海を中心に北太平洋からインド洋にかけて広く分布し、群泳している。本州の太平洋岸を回遊する沿岸系、日本海中央系、朝鮮半島沿岸系の3系統がある。大群で回遊するので、巻き網、定置網などで漁獲される。東京湾内に生息するものは脂ののりが良く、「松輪サバ」としてブランド化されている。同じように「関サバ」も有名。 |
特徴 | 一般的にはサバといえばマサバのこと。サバの生き腐れと言われるほど鮮度落ちが早いため、塩や酢でしめることが多い。サバには青魚に多く含まれるIPA(EPA)やDHAが豊富。 |
品種名 | マサバ、ゴマサバ |
下処理 | 鮮度が落ちるのが早いので、とりあえず頭を落とし、内臓を取り除いて水洗いする。そのあと、三枚におろしたり切り身にして塩を振っておく。三枚におろして強めに塩を振り、2~3時間おいて酢洗いすると酢じめになる。 |
料理名 | さばの塩焼き、しめさば、さばの煮つけ、さばのみそ煮、さばのしょうが煮、さばの梅干し煮、さばずし、さばの竜田揚げ、さばのしそ巻き揚げ、さばの揚げ煮、さばの南蛮漬け、中国風さばのから揚げ、さばと春雨の酢醤油和え、さばの信州蒸し、さばのバスク風ムニエル、さばのカレー風味揚げ、さばの豆板醤風味 |
調理法 | 焼き物や煮物、揚げ物(から揚げ、フライ)、しめさば、さばずしにするのが一般的。しょうがやねぎ、ごぼうといった風味豊かな野菜といっしょに調理したり、みそ、酢、カレー粉、トマトケチャップなどの調味料と相性が良く、料理に適宜組み合わせると、さばの生臭みがやわらいで食べやすくなる。洋風ではハーブ類を利用したり、フライ、トマト煮やカレー風味のムニエル、マリネ、薫製にしてもおいしい。 |
加工品 | さばの缶詰(水煮、みそ煮、さばカレー)、さばのへしこ |
選び方 | マサバとゴマサバの二種類があり、味がよいのはマサバ。マサバは体がこころもち平たく、背に青黒い斑紋があり、腹部が銀白色。ゴマサバ体が丸く、腹の部分が黒ずみ、黒ごまを散らしたような斑点がある。「さばの生腐れ」という言葉があるように、鮮度が重視される魚。目がきれいに澄み、胴が丸く張っていて、身のしっかりしたものを選ぶ。とくに背の模様が鮮明で、腹がかたく銀白色に光っていて、えらの色がが鮮紅色のものが新鮮。尾のきわまで太っているもので、1kg程度の大きさのものが脂がのっておいしい。腹がやせているものは脂ののりがいまひとつ。 |
保存方法 | 鮮度が落ちるのが早いので、すぐに調理しないときは、頭と内臓を取り除いて水洗いし、水けをしっかりとふき取ってから軽く塩をして冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使い切る。みそ煮にしてから冷凍保存してもよい。手に入れたら早めに使いきるのがよい。 |
栄養 | 秋の鯖は、良質の脂質の含有量が高く、栄養豊かで美味。ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、鉄が豊富。 |