魚介類
タチウオ
分類 | タチウオ科タチウオ属 |
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原産地 | 世界の温、熱帯海域に生息し、南日本の各地からフィリピン、インド洋、大西洋に広く分布している。 |
学名 | Trichiurus lepturus |
外国語名 | cutlassfish, scabbardfish, bandfish, silverfish, snakefish (英) |
別名 | タチ、タチオ、カタナ、シラガ、ハクウオ、ハクナガ、ヒラガタナ、タチンジャ、タチノウオ、ダツ、タビノヒモ |
由来 | 体が銀色で青みがかった金属光沢があり、姿形が日本刀に似ているため、「太刀魚」と呼ばれる。または、急ぐ必要のない平生時には直立し、背びれを細かく動かしてゆっくり前進したり立ち止まったりする姿から「立魚」と呼ばれたとの説もある。 |
歴史背景 | 体表の銀白色をだすグアニン層をかつては銀粉として模造真珠の表面に塗布したり、セルロイドに混合して模様にしたりしたと言われている。 |
時期 | 年間を通して味は楽しめるが、産卵期に入る夏季には卵巣が熟し、脂が一番のり美味となる。 |
国内分布 | 愛媛、大分、和歌山、長崎、兵庫、徳島 など |
特徴 | 体は平たく、長いリボン状で、大きな口には鋭い歯を供えている。体表にはウロコはなく、金属光沢のある白銀色をしている。これはグアニンを含む微粒子によるものである。身はやわらかく、くせのない淡泊な味で様々な調理に用いることができる。 |
下処理 | 頭と内臓を取り、さらに背びれを取ってから、筒切りにして用いる。背びれの取り方は、まず背びれのきわにそって、Vの字型になるように、表裏に切り込みを入れる。つぎに背びれを包丁でしっかりと押さえて、身の方を引き上げるようにして背びれを抜き取っていく。身がやわらかく、くずれやすいのでていねいに取り扱うこと。 |
料理名 | 昆布じめ、太刀魚の棒造り、タチウオのカレー風味揚げ、タチウオの竹巻き、タチウオの刺身、タチウオのソテー、タチウオの焼き物、タチウオの包み焼き、タチウオの塩焼き、タチウオの八幡巻き |
調理法 | 関西では夏においしい、おなじみのおそうざい向きの魚で、白身でやわらかく、淡白な味である。塩焼き、照り焼き、煮つけなどにする。焼くときは、焼き網に皮がついてはがれやすいので、串を打って焼くか、充分に熱して油をなじませたフライパンで焼く。洋風ではフライ、ムニエルなどが一般的。ごく新鮮なものは糸造りにするとおいしく、通好みの一品となる。 |
加工品 | 太刀魚みりん干し |
選び方 | 体色の銀白色は、表面を覆っているグアニンという色素のためで、これがはがれているものは鮮度が落ちている。選ぶときは、瞳が黒く周囲が白く澄んでいて、エラが赤く、粘液がさらっとしているか、また、表面に傷がなく、きれいな銀色で腹が硬いものを選ぶ。1kg以上の太っていて幅が広くて厚いものは特によいとされる。 |
保存方法 | 冷蔵 |
栄養 | タンパク質、脂質が多い。脂質にはIPA(EPA)やDHAが含まれる。ビタミンDが多い。 |