魚介類
イカ/スルメイカ/いか
分類 | アカイカ科 |
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学名 | Sepia esculenta |
外国語名 | Cuttlefish (英:甲イカ)、Japanese common sguid (英:スルメイカ)、Seiche (仏:甲イカ)、calmar japonais (仏:スルメイカ) |
別名 | まついか、とんきゅう、まいか、がんぜき、むぎいか |
由来 | 「烏賊」は海面を泳いでいるイカをカラスが食べようとして、逆に海に引きずり込まれたという中国の故事から、このような当て字になったといわれる。スルメイカは、干してスルメにすることから、この名前がついたようだが、剣先イカのスルメの方が味がよいと言われる。 |
歴史背景 | 日本では干物にした歴史が古く、「するめ」は奈良時代には存在していたと思われる。この「するめ」の呼び名は、昔イカ・タコを「墨群」と呼んだからで、足が多いことがおあし(お金)に通じるとして贈答品に用いられてきた。また、イカの足(本当は腕)を「ゲソ」と言うが、これは下足からきた隠語だと言われる。 |
時期 | 春から晩秋まで獲れるが、夏から秋が最盛期。 春から初夏にかけて捕れる小型のイカは「麦イカ」とよばれることもある。 |
国内分布 | 日本海沿岸、北海道、三陸を中心に漁獲 |
特徴 | イカのなかで一番漁獲量が多く、東日本で多く流通している。外国産の冷凍物も多く出回っている。 |
下処理 | くちばしや目玉の部分、細い透明な甲を取り除いてから料理する。筒いか類は、(1)胴の内側に指を入れて内臓・足のつけ根をはずす。(2)墨袋を破らないように注意し、内臓とともに足を引き抜く。あとは、料理に応じて皮や薄皮をむく。 |
料理名 | いかの刺身、すし種、いかそうめん、いかの酢の物、いかときのこの酒盗炒め、いかのバター焼き、いかと高菜漬けの炒め物、いかのナポリ風リングフライ、いかと大根のわた煮、いかの姿焼き、いかのガレット、いかのスパゲッティ、いかの松かさずし、いかの梅肉和え、いかとたらこのマヨネーズ和え、いかとグリーンアスパラの巻き焼き |
調理法 | 生で食べるほか、煮物、焼き物、炒め物、揚げ物(天ぷら、リングフライ)、蒸し物、塩辛など、和洋中を問わず幅広い料理に利用できる。げそ(足)も焼いたり、揚げたり、ゆでてから酢の物や和え物にして酒の肴にするとおいしい。いかは火を通しすぎるとかたくなるので注意する。煮物にする場合は、煮汁の中で軽く火が通ったら、いったん取り出し、煮汁だけを煮詰めてから、再びもどして全体に味をからめるようにすると、やわらかく仕上がる。 |
加工品 | するめ、塩辛、沖漬け |
選び方 | 胴が透き通るような褐色で、傷がなく身がしまっていて弾力があり、目が生き生きとして飛び出しているものが新鮮。胴を開くと内臓がきれいでくずれていないものがよい。全体の弾力がなかったり、色があせていたり(時間がたつと胴の色が不透明な白色になる)、目が身の中に落ち込んでいるものは鮮度がよくない。いかの身は、とれたてのものは淡いあめ色をしていて透明感があるが、時間がたつと白っぽくなって身に弾力がなくなってくるので、刺し身用に買うときにはとくに注意すること。 |
栄養 | コレステロールが多いといわれてきたが、タウリン、IPA(EPA)やDHAも多く含まれおり、コレステロールを上げない健康食品として見直されている。低脂肪、低カロリー、高たんぱく質。 |
備考 | スルメを「アタリメ」と呼ぶのは、「擦る目」につながるのを嫌い逆の意味の「当たり」に置き換えたことが始まりと言われる。また婚礼の際に祝いとして「寿留女」と書いて、花嫁が永く留まってくれるように、との思いを込めたと言われる。イタリア料理などに使われるイカ墨は、抗菌物質が含まれており、タコ墨の30倍以上のアミノ酸、うまみを含んでいると言われる。 |