肉加工品
ドライソーセージ
分類 | 肉加工品 |
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原産地 | ヨーロッパ |
外国語名 | dry sausage (英) |
由来 | ソーセージとは、ラテン語の「塩漬けした」を意味するサルサス(saisus)に由来するという説が有力である。 |
歴史背景 | ヨーロッパでは、降雪の始まる11月1日、キリスト教でいう聖マルティヌスの日に豚を屠畜して保存用の食肉製品を作る慣わしがあった。ドライソーセージは長く辛い冬を乗りきるために必要な生活の知恵として作られたものである。 |
伝来 | ソーセージは食肉の保存方法として開発された食品であり、ハムやベーコンをつくった残りの豚肉、その他の肉を細切りし、食塩香辛料などと練り合わせケーシングに詰めてつくる。日本には明治維新以降、欧米諸国から様々なソーセージの製造法が伝えられたが、内臓を利用する製品はほとんど定着しなかった。食肉資源が不足していた名残で、豚肉、牛肉以外にも羊、馬、魚などの肉も利用されるが、最近は豚肉による製品が多い。 |
時期 | 通年 |
国内分布 | 有名なのはイタリアのほか、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、スイス、デンマーク産など。とくにハンガリーのものは高級品として知られている。 |
特徴 | ドライソーセージは豚や牛のひき肉を塩と香辛料で調味してケーシングに詰め、加熱せずに、低温多湿の環境で60~90日乾燥させたもの。JAS(日本農林規格)によると原料となる肉が牛肉と豚肉だけのものを「サラミ」と呼ぶ。サラミは水分含有量がソーセージの約半分で、長期間保存できる、 |
品種名 | 肉のひき方や熟成期間などの違いにより、さまざまな種類がある。ピック・テリサラミ: ハンガリーのセゲド地方産。豚肉と豚脂を細びきにして冷燻後、90日ほど乾燥させる。白カビが特徴。 チョリソー: スペイン。あらく切った豚肉にパプリカやニンニクを混ぜる。トウガラシを入れた辛いものも好まれる。 サラメ・ミラノ :イタリアのミラノ産。豚肉と牛肉、豚脂を同量混ぜて味つけし、牛腸に詰め乾燥・熟成させる。ペパロニ: イタリア原産。牛肉と豚肉で作る。ペッパーの利いたピリッとした辛味が特徴。 |
料理名 | ピザ、カナッペ、ドライソーセージとゆり根のソテー、ザーサイとドライソーセージの白ねぎ包み、ドライソーセージとドライトマトのスパゲッティ、ドライソーセージと小えびの炒め物 |
調理法 | 濃厚な旨みをいかして、そのままスライスしてオードブルとしてクラッカーといっしょに食したり、酒のつまみにする。ピザのトッピングとしても。 |
加工品 | サラミソーセージは塩漬けした牛や豚の粗挽き肉に香辛料を加えて牛大腸に詰め、乾燥・燻煙したものである。サラミソーセージよりも塩漬け肉を細かくひいて豚脂を加え、豚腸などに詰めたものがセルベラート、乾燥度が低くボイルを行うモルタデラなどがある。日本農林規格(JAS)では水分が35%以下のものをドライといい、水分が55%以下のセミドライと区別し、使用する肉種や脂肪、結着材料、調味料、食品添加物を規定している。 |
選び方 | 室温10度前後で自然乾燥されたものがよい。サラミの定義は原料が豚肉と牛肉であるが、羊などを使っている場合もあるので、原材料欄を見て選ぶ。 |
保存方法 | ドライソーセージは比較的保存性が高く、常温でも3~6ヶ月は保つ。開封後はラップでくるみ冷蔵保存する。 |
栄養 | エネルギーや脂質(飽和脂肪酸)、食塩量が多いので摂りすぎに注意が必要である。 |