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e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

油脂類

バター

バター

この食材のレシピ

原産地 不明
外国語名 butter (英)、牛酪 (中)
由来 バターという語はラテン語: butyrum を元としており、牛のチーズを意味する ギリシア語: boutyron を由来としている。
歴史背景 偶然できることもあるため、いつ頃から作られていたかは不明であるが、メソポタミア文明頃にはあったと推定される。古代ギリシャからヨーロッパへ伝わったが、長い間、食用ではなく塗り薬や、潤滑油として使われてきた。6~9世紀にフランスで食用にするようになった。本格的に普及するのは14世紀頃、さらに17世紀後半に製造工程が機械化(水車の利用)され、生産量が増えて一般に使われるようになった。 バターの普及に非常に時間がかかったのは、入手が簡単で保存性が高いオリーブ油やラードが普及していたためである。
伝来 4~6世紀頃に中国から酪とよばれるバター様の食品が入ってくるがほとんど食べられる事はなかった。14~15世紀頃にオランダ経由で伝わり、江戸時代中期には日本でも作られたが広まらなかった。明治になって政府が外国人向けの乳製品供給のために酪農を奨励してから徐々に広まった。
特徴 牛乳(クリーム)から脂肪分を取り出したもの。原料となるクリームを乳酸発酵させてからつくったものを発酵バター、そのままつくったものをスイートクリームバターという。また、食塩を添加したものを加塩バター、加えないものを食塩不使用(無塩)バターという。バターにレーズンやオニオンなどを加えた加工品もある。バターをフライパンで加熱して溶かすとパチパチとはじけたようになる。これは、バターが乳化(多くの脂の中に水分が分散している)状態であるため、溶けると水分が脂の中に出てくるためである。
品種名 無塩バター、加塩バター、発酵バター、スィートバター、
下処理 パンなどに塗る場合は、必要量をあらかじめ冷蔵庫から出して柔らかくしておく。
料理名 オムレツ、ムニエル、グラタン、サンドイッチ、トースト、レーズンバター、ケーキ、クッキー
調理法 焼く、炒める、揚げる、煮る
選び方 販売店の冷蔵ケースの温度がしっかり管理されているかを確認する。包装に傷みや傷がないものを選ぶ。賞味期限を確認する。品質のよいバターは、牛乳特有のクリーミーな芳香があり、斑点や波紋のない明るい淡黄色をしている。また、ナイフで切ると切り口がなめらかで、水滴がにじまない。
保存方法 温度が高いと溶けるので、冷蔵庫で保存する。また、空気に触れない方がよいので、切り口はラップなどで覆う。1度溶けたものは冷蔵しても、固まるが元の状態には戻らず風味は落ちる。
栄養 脂質(飽和脂肪酸)が多いが、消化性はよい。抗酸化性のあるビタミンAを多く含む。カルシウムの吸収を助けるビタミンDや酸化防止効果のあるビタミンEも含んでいる。コレステロール量もやや多いが、1回の使用量から考えると健康な人なら気にすることはない。
製造方法 牛乳から乳脂肪を分離し、チャーニングマシン(攪拌機)で撹拌し、脂肪の塊を作る。塊を取り出し、冷水で洗う。このとき食塩を加えると有塩バターとなる。発酵バターの製造はクリームを作る前の牛乳を乳酸発酵させておく。
原材料名 牛乳(クリーム)、食塩