調味料
及び
香辛料類
塩/食塩
外国語名 | salt (英)、sel (仏)、Speisesalz (独) |
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由来 | 古くから重要な生活物資として扱われ、俸給を意味するサラリーはラテン語のsalarium(塩の)に由来するとされている。日本でも平安時代に塩を賞与とする習慣があったという。 |
歴史背景 | 明治37年(1904)に専売法が施行され「日本専売公社」により製造・販売されていたが、昭和60年(1985)に公社が民営化された。平成9年(1997)には専売制が廃止され、新たに塩事業法が設けられ「(財)塩事業センター」が設立された。平成14年(2002)から製造、輸入、卸売等の登録、届出は不要となった。 |
伝来 | 我国では古くから海水を原料として作られてきた。古くは海藻を燃やした灰(灰塩)を用いていたが、縄文時代には土器で煮詰める方法がとられていたとされる。奈良時代から塩田で海水を濃縮する揚浜式が、江戸時代には入り浜式、昭和20年後半からは流下式塩田法、昭和48年以降はイオン交換膜法によって海水から作られている。 |
時期 | 通年 |
国内分布 | 食塩:赤穂(兵庫)、玉野(岡山)、鳴門(徳島)、坂出(香川)、西海(長崎)など |
特徴 | 塩の原料には海水、岩塩、鹹湖(塩分の濃い湖)の3つがある。国内で売られる塩は日本国内で海水をイオン交換膜法によって濃縮した塩(食塩、並塩など)と輸入塩(天日塩、岩塩)を国内で精製した塩(食卓塩など)が中心である。これ以外に古来からの製法で作った塩や輸入岩塩がある。イオン交換膜法で作った塩は塩化ナトリウムが99%。 |
選び方 | 料理によってにがり成分のない食塩とにがり成分を含む粗塩や岩塩、天日塩を使い分ける。使用量が少ない家庭の場合は固まりにくい焼き塩や食卓塩などにするとよい。 |
保存方法 | 保存中にゴミや異物が入らない様に容器に入れる。固まっても、崩して使えば問題ないが湿気ないようにする方がよい。 |
栄養 | 栄養成分表示ではナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム量と塩化ナトリウム量が表示される。イオン交換膜法で作られた塩はほとんどが塩化ナトリウムであり、他のミネラルは含まれない。 |
製造方法 | 天日:濃縮、結晶化に天日と風力のみをもちいたもの。平釜:密閉されていない釜で海水を煮詰めて結晶を作る。立釜:完全密閉型蒸発缶で減圧または加圧状態で海水を加熱蒸発させ、濃縮、結晶化する。 |
備考 | 「食用塩公正競争規約」により店頭販売される塩には原材料と製法が表示される。食用塩公正取引協議会会員業者で表示の審査、承認を受けた商品には「公正」マークがつけられる。なお、自然塩、天然塩の表示やミネラル豊富などの表示は認められていない。 |