いも
及び
でん粉類
サツマイモ
分類 | ヒルガオ科サツマイモ属 |
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原産地 | メキシコ、中央アメリカ |
学名 | Ipomoea batatas |
外国語名 | sweet potato (英)、patate douce (仏) |
別名 | かんしょ、唐いも |
由来 | 薩摩国では沖縄から伝わったので琉球芋、唐いもなどと呼び、琉球では中国から伝わったので唐いも、薩摩以北では薩摩芋と呼んだ。 |
歴史背景 | 紀元前には栽培されていたとされるが、有史以前にオセアニアの島々に伝わっていたという説もある。 |
伝来 | コロンブスがスペインに伝えると、フィリピンを経て中国の福建省から1597年に琉球(沖縄県)の宮古島に伝わり、薩摩に伝えられた。庶民に普及したのは徳川吉宗の時代で、青木昆陽が長崎から取り寄せた種芋を栽培してからといわれる。さつまいもは栽培が簡単なので、各地で栽培されるようになり、飢饉の際に貴重な食料となった。 |
時期 | 栽培方法により5月頃から11月下旬頃まで収穫される。また、貯蔵されるため周年出回る。 |
国内分布 | 鹿児島、茨城、千葉、宮崎、徳島、熊本 など |
特徴 | どんな土質でも育つ、熱帯性の植物。特有の甘みがあり、日本人の嗜好によく合う。西日本では高系14号、鳴門金時、東日本ではベニアズマが中心品種。 |
品種名 | 高系14号、ベニアズマ(紅あずま)、鳴門金時、種子島紫、五郎島金時、パープルスイートロード、安納芋、黄金千貫(コガネセンガン) など |
下処理 | アクが強いので、切ったらすぐに水にさらす。きんとんなど皮をむいて使う場合は、内側の筋のあるところまで厚めにむく。 |
料理名 | 焼き芋、さつまいもの天ぷら、さつまいものコロッケ、さつま汁、いもきんとん、さつまいものレモン煮、さつまいものきんぴら、さつまいもと豚肉の煮物、さつまいもとりんごのサラダ、さつまいもの甘煮、揚げさつまいものおろし煮、さつまいもと鶏肉のレモン醤油煮、さつまいものバターソテー |
調理法 | おそうざいからおやつまで、幅広く使える。汁の実、煮物、蒸し物、焼き物、揚げ物に。焼きいもなど甘味を引き出したい場合は、できるだけ低温でゆっくり火を通す。 |
加工品 | 干しいも、いもけんぴ、スイートポテト、いもようかん、イモ焼酎 |
選び方 | 皮がよく色づき、表面がなめらかでつやがあり、さわってみてかたいもの、形がよく両端が太めのもの(あまり細くないもの)が良品。ひげ根が多かったり、穴が深いものは筋っぽいので避ける。 |
保存方法 | 乾燥と寒さに弱いので、新聞紙で包むか紙袋に入れて常温保存(13℃以下での保存は厳禁)すると、比較的長持ちする。 |
栄養 | 主成分はでんぷんで、カロリーは米の1/3程度。加熱しても壊れにくいビタミンCが含まれ、食物繊維が豊富である。 |
備考 | 琉球から薩摩に献上された際、料理法がわからず焼却したところ、焼き芋になり、偶然そのおいしさが発見されたとか。文化年間のころから庶民の人気のおやつとなり、焼き芋屋もできた。看板には「栗(九里)より(四里)うまい十三里」と書かれたとか。・生食の他、デンプン原料や焼酎などのアルコールの原料にも用いられる。デンプンは、水あめやブドウ糖、液糖などの糖原料に使用される。わらび餅に用いるわらび粉もサツマイモデンプンが多い。 |