いも
及び
でん粉類
サトイモ/里芋
分類 | サトイモ科サトイモ属 |
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原産地 | インド、スリランカまたは中国南部 |
学名 | Colocasia esculenta |
外国語名 | taro, dasheen (英) |
別名 | タイモ、ハタイモ |
由来 | 山に生育するヤマイモに対し、里で作られる芋という意味からつけられた。古くは家芋と呼ばれ、これは里芋が当時の芋類の代表で、家で作られたことに由来するといわれる。 |
歴史背景 | インド、ネパール、マレー半島付近が原産地といわれるがこのうち耐寒性のあるものが中国や日本へ伝わったとされる。南方へは別の系統がフィリピン、インドネシアを経てニューギニア、ポリネシアに伝わり、これが現在タロイモと呼ばれている。 |
伝来 | 古く縄文時代に渡来したとされ、稲作が始まるまでは里芋が主食とされていたといわれる。さつまいもやジャガイモが伝わるまでは、芋といえばこの里いものことをさしていた。 |
時期 | 周年で回る。最盛期は品種により異なる。石川早生が7~8月。京芋は1~2月。 |
国内分布 | 宮崎、千葉、埼玉、鹿児島、栃木、熊本、愛媛 など。中国からの輸入も多い。 |
特徴 | 里いもは、地下茎の肥大した塊茎で、株の中心に大きいな芋がありそこから小芋や孫芋が増えていく。小芋や孫芋だけを食用にする品種、親芋だけを食べるもの、どちらも食べるものと品種によって別れる。葉柄はずいきとして利用する。芋の主成分はでんぷん。独特の粘りは多糖類によるもの。 |
品種名 | 土垂、八頭、えびいも、京いも、石川早生、セレベス |
下処理 | 塩もみか下ゆでしてぬめりを取ってから調理する。小いもは皮ごと蒸すかゆでてから、布巾でこするようにしてむくと皮がきれいにむける。 |
料理名 | 里いもの煮ころがし、里いもといかの煮物、いもたこ、里いもとゆで卵の中国風醤油煮、衣かつぎ、里いもの柚子みそかけ、里いものみそグラタン、いも子煮、里いもと豚肉の醤油煮、里いもの揚げまんじゅう薄くずあんかけ、里芋のスプレッド、里いも田楽、里いもとねぎの炒め物 |
調理法 | 味が淡白なため、肉類、たこ、いか、他の野菜類と合わせやすく、いろいろな料理に活用できる。料理によってはいったん揚げてから煮込むと形がくずれずに、コクが加わる。小いもは皮つきのまま蒸して衣かつぎにしたり、煮物、みそ汁の実に。 |
加工品 | 冷凍イモ |
選び方 | 丸っぽくてかたく締まり、皮にきずがなくて地肌が少し見えるぐらいのもので、泥つきで少し湿り気のあるものがよい。皮が乾いていたり青っぽかったり(日焼けしたもの)、ひび割れしているものは古いので避ける。斑点(黒色、赤褐色)があるものはよくない。 |
保存方法 | 新聞紙に包んで風通しのいい所で常温保存。 |
栄養 | 主成分はデンプン。食物繊維が多く、いも類の中ではカロリーが低い。カリウムが多い。粘りはガラクタンによる。皮をむくとかゆくなるのはシュウ酸カルシウムの刺激による。 |
備考 | 正月や祝い事には欠かせない里いも。親芋、子芋、孫芋と増えていくことから子孫繁栄の象徴として祝いの膳に好んで使われる。月見の宴には小粒の衣かつぎが使われ、山形県では河原で芋の鍋を囲む芋煮会があるなど、里いもと日本人は関わりが深い。 |