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e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

種実類

トチ/栃の実

トチ

分類 トチノキ科トチノキ属
原産地 日本各地の山地に自生。
学名 Aesculus turbinata
外国語名 Japanese horse chestnut (英)
別名 とちぐり
由来 花から良質な蜂蜜がとれることから「蜜蜂の木」とよばれこれが訛ってトチとなったとする説やアイヌ語でトチとよぶことからとする説、実が多くなることから十・千(トチ)となったとする説など諸説あるが詳細は不明である。
歴史背景 縄文時代の遺跡からも出土しており、古くから食用とされてきた。アクを抜くのに手間がかかることから耕地の少ない山村では食糧として、それ以外の地域では飢饉の時の食糧(救荒食)として用いられてきた。
伝来 各地に自生。
時期 収穫期は秋(10から11月頃)。乾燥させた種子は通年保存できる。
国内分布 各地に自生または栽培されているが、中部、東北地方が多い。
特徴 トチノキは秋にツバキの実に似た果実をつけ、熟すと厚い皮が割れて、色、形とも栗に似た種子を落とす。これをトチの実とよんでいる。サポニンやアロインなどを含み、苦味が強いため、皮をむいて灰汁に浸した後、水にさらすなどのアク抜きが必要である。
下処理 アクが強いため時間をかけてアク抜きをする必要がある。まず、乾燥した種子を1週間程度水に漬けて軟らかく戻す。1個ずつ皮をむき、水にさらす。木灰から取った灰汁に漬けるか、木灰に熱湯を加え泥状にしたものに実を入れ、3~4日漬けアク抜きをする。さらに、水にさらす。
料理名 トチもち(餅)、トチせんべい、トチだんご など
保存方法 収穫したものを水に漬けて虫を殺した後、天日で乾燥させてから保存する。乾燥種子は高温多湿、害虫などを避けて保存する。
栄養 主成分はデンプン。カリウム、カルシウム、食物繊維が多い。タンニンなどのポリフェノールやサポニンを含む。
備考 街路樹などで有名な「マロニエ」は、「セイヨウトチノキ」とよばれるトチノキの近縁種でトチの実と同様に利用できる。