野菜類
セロリ/セロリー
分類 | セリ科オランダミツバ属 |
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原産地 | ヨーロッパ |
学名 | Apium graveolens var. dulce |
外国語名 | Celery (英)、Celeri (仏) |
別名 | キンサイ、広東セロリ、スープセロリ、清正にんじん |
由来 | 日本名「オランダ三つ葉」は、オランダ船によって持ち込まれたことからつけられた。 |
歴史背景 | 地中海沿岸、中近東に野生種が分布する。ヨーロッパでは歴史が古く、紀元前5世紀の古代ギリシャ、ローマ時代には薬用やにおい消しとして利用されていた。野菜として作られるようになったのは17世紀に入ってからで、イタリアが最初。その後、フランスやイギリスなどに広まっていった。 |
伝来 | 16世紀末、文禄・慶長の役の際に加藤清正が朝鮮から持ち帰ったのが初めと言われ「清正にんじん」とよばれた。その後オランダ船により持ち込まれたが、独特の香りのせいで普及せず、戦後になって西洋のサラダや肉料理が普及するとともに消費が伸びた。 |
時期 | 一年中出回っているが、旬は11~5月。 |
国内分布 | 長野、静岡、福岡、愛知など。 輸入品はアメリカから。 |
特徴 | 独特の芳香がある香味野菜。葉の色によって黄色種、緑色種、中間種などに分けられ、日本ではかつて黄色種が多く使われていた。最近では中間種がメインになっている。日本では生食が主だが、煮物、漬物、炒め物などにも向く。 |
品種名 | コーネル、トップセラー、ホワイトプルーム |
下処理 | 表面の筋はかたく口当たりがわるくなるので、包丁や皮むき器でていねいに取っておく。生食の場合は切ってから冷水に放したり、冷蔵庫で冷やすと歯ざわりがよくなる。調理では、細切り(サラダやきんぴらに向く)、斜め切りや乱切り(炒め物に向く)、薄切り(サラダやグラタンに向く)など、料理によって切り方を使い分ける。 |
料理名 | セロリと豚しゃぶのサラダ、セロリのチーズディップ、セロリと魚介のぬた、ピクルス、セロリとりんごのジュース、ラー油漬け、セロリのきんぴら、セロリといかのしょうが炒め、セロリと鶏ささみの炒め物、甘酢炒め、豚肉のセロリマリネ、スープ、クリーム煮、セロリの葉と牛肉の炒め物、セロリの葉とじゃこの佃煮、セロリの葉のかき揚げ、セロリとハムのグラタン、スティックサラダ |
調理法 | 香味野菜としてサラダや肉料理のつけ合わせなどの生食が一般的だが、セロリ特有の香りを生かして肉や魚を使った炒め物や煮物などにも合う。中国風にしたり、洋風のクリーム煮やカレー、ドレッシング、またサッとゆでて和え物や酢漬けにしたりと幅広く使える。セロリの葉は、ブーケガルニ(肉や魚の香りづけや臭み取りに使う「香草の束」)として煮物に使うだけでなく、炒め物や佃煮、揚げ物などに上手に利用するとよい。 |
加工品 | ぬか漬け、粕漬け |
選び方 | 葉につやがあり、茎の幅が広くて肉厚で長く、筋がはっきりし、全体がみずみずしくて香りがよいものが良質。株を丸ごとなら、株割れがなく根元に丸みがあり切り口が白くてきれいなものを選ぶ。バラ売りのものはスが入ってないか確認し(切り口を見るか、茎を押してみてへこむようなものはスが入っていることが多い)、茎は開いたものより内側に巻き込んだものがおいしい。茎が白っぽく葉が黄ばんでいるものは古い。 |
保存方法 | 葉をつけて保存すると茎にスが入るので、葉と茎を切り離して、それぞれポリ袋に入れ、冷蔵庫に立てて保存。茎の根元に水で湿らせたキッチンペーパーをあてておくとみずみずしさがより保てる。 |
栄養 | ビタミンB1・B2、カリウムを含む。また茎にはメチルメチオニン(ビタミンU)が含まれている。 |
備考 | ビタミンUは酸性で壊れにくく酢を使った料理はおすすめ。しかし、比較的熱に弱いので加熱する場合は手早く火を通すこと。 |