野菜類
タマネギ/玉葱
分類 | ユリ科ネギ属 |
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原産地 | 中央アジア |
学名 | Allium cepa |
外国語名 | Onions (英)、Oignon (仏) |
別名 | 葱頭 |
由来 | 玉の形から、玉ねぎと名が付いた。「玉ねぎ」の英語・フランス語の語源は、ラテン語で「大粒の真珠」を意味するユニオから来たと言われる。学名のcepaはケルト語の「頭」の意味から来たと言われる。 |
歴史背景 | 古代から栽培されており、エジプトではピラミッドの建設者の報酬として支払われていたとか。旧約聖書や千夜一夜物語にも玉ねぎを食べる話が登場する。中世にはヨーロッパでニンニクと並び魔よけにされていた。14世紀にペストが流行した際、ロンドンで玉ねぎとニンニクを売っていた店が感染からまぬがれた、ということからヨーロッパ全域に広まったと言われる。アメリカに伝わったのは17世紀、中国は19世紀と比較的遅い。 |
伝来 | アメリカから1871年に渡来したとも、江戸時代に南蛮船によって伝わったともいわれるが、明治中期以後に本格的に栽培されるようになった。 |
時期 | 貯蔵性が高く、1年中出回る。新玉ねぎは3~5月。北海道産は9~10月から多く出回る。輸入物もある。 |
国内分布 | 春まき栽培は北海道、秋まき栽培は大阪、兵庫、愛知、佐賀など。輸入品はニュージーランド、米国、台湾などから。 |
特徴 | 球状の根を食用とする、辛味と香味のある野菜。辛味は加熱するとなくなり、甘みが出る。ビタミンなどの含有量は少ないが、いろいろな料理に使われ、欠かせない野菜。切ると涙が出るのは玉ねぎに含まれる硫化アリルのせいで、これは肉や魚の臭みを消す働きもある。 |
品種名 | 泉州黄、奥州、貝塚早生、札幌黄、愛知白、ソニック、もみじ、ラッキー、湘南レッド、ホワイトオニオン、ペコロス。 |
下処理 | 皮と芯は味をそこなうので、取り除いて使うのが基本。調理では、繊維にそって薄切り(和え物やサラダに向く)、芯をつけたままくし形切り(煮込み料理に向く)、繊維を断ち切るように輪切り(フライ用には厚めに、サラダ用には薄めに)など、用途に応じて使い分ける。 |
料理名 | サラダ、マリネ、リングフライ、オニオンスープ、オニオングラタン |
調理法 | 洋風料理の甘味とコクを出すにはなくてはならない野菜。生のままスライスし、水にさらして辛みを抜き、サラダにするとおいしい。フライや天ぷら、炒め物、煮物、汁の実やスープにしてもおいしい。新玉ねぎはやわらかくて甘味があり、生のまま食べるのが一番おいしく、とくに薄い輪切りにしたサラダや、薄切りした酢の物にすると持ち味を生かせる。 |
加工品 | オニオンペースト、フライドオニオン |
選び方 | 皮がよく乾いていてつやがよく、かたくしまって重みのあるものが良質。とくに頭の部分(玉ねぎは頭部からいたむ)を押さえてみて肉質がしっかりとしているものを選ぶ。買うときには、芽が出ていたり(芽が出ていると水分や栄養分が少なくなっていて、味も落ちる)、黒ずんでいたんだところがないかよく確かめる。 |
保存方法 | 風通しの良い所につるすか、乾いた所においておくだけでよい。ただし、新タマネギは水分が多いので、傷みやすい。 |
栄養 | ビタミンB1の吸収を助ける働きをする硫化アリルを含む。 |