野菜類
レンコン/蓮根
分類 | スイレン科ハス属 |
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原産地 | 中国説、エジプト説、インド説など諸説ある。 |
学名 | Nelumbo nucifera |
外国語名 | lotus root (英)、nelombo speciaux (仏)、loto (伊) |
別名 | はすね、はちす |
由来 | 「蓮」の語源は、花びらが落ちたあとの実の部分が、ハチの巣に似ていることからハチスと呼び、それがつまって蓮になったと言われている。れんこんは「蓮」という植物の地下にできた茎(地下茎)の部分で食用とする部分をさす。 |
歴史背景 | 食用として栽培されるようになったのは江戸中期頃といわれる。通気孔が先を見通せるので、縁起物の料理として使われるようになったとされる。 |
伝来 | 日本へは2000年以上前に伝わったとされる。本格的に栽培されるようになったのは明治以降である。在来種は収量が少なく地中に深くはいるのでごく一部の地域に残るのみで、中国種が多い。 |
時期 | 11月から3月が最盛期。ほぼ通年ある。 |
国内分布 | 茨城、徳島、愛知、山口、佐賀 |
特徴 | 蓮根と書くが根ではなく地下茎である。水底の泥の中で肥大し、いくつかの節でつながっている。切断すると穴がたくさん開いている。これは通気孔で、孔から先が見通せるとの縁起をかつぎ、おせち料理や慶事の料理に欠かせない野菜である。家庭での消費は減少傾向にあるが、外食産業では安定した需要がある。また、お盆や彼岸の頃にも需要がある。 |
品種名 | 在来種(関東、東海地方で栽培):上総、愛知、朝鮮、中国種:だるま、中国系伊予、備中種(西日本で栽培)、中国種と備中種を交配した「杵島」などがある |
下処理 | れんこんは適当な長さに切ってから、皮は縦にむくのがコツ。れんこんは、皮をむいたり切ったりして、切り口が空気に触れると褐変するが、酢水につけることで防げる。一般には、切ったらすぐに酢水につけてアク止めをするとよい。 |
料理名 | 酢れんこん、はす団子の吸物、れんこんの甘酢煮、れんこんの明太子詰め、れんこんの揚げ煮、れんこんの天ぷら、はす羹、れんこんのサラダ、れんこんのごまマヨネーズ、れんこんのもち米蒸し、辛子れんこん、れんこんのきんぴら、れんこんの南蛮漬け、れんこんのはさみ揚げ、れんこんの詰め物蒸し、れんこんのファルシ、じゃかごれんこん巻き、れんこんの鉢蒸し、れんこんのつけ焼き、れんこんのワイン漬け、れんこんとちくわの炒め煮、れんこんと豚肉の炒め物、れんこんの辛み炒め、射込みれんこん、れんこんのつけ焼き |
調理法 | アクが強いので、切ったら直ぐに酢水につける。長く加熱すると、歯ごたえがなくなるので気をつける。煮物、揚げ物、酢ばす、すしの具に。西洋料理では、サッとゆでてサラダやマリネに。中国料理では穴にもち米を詰めて煮込んだりする。 |
加工品 | カットレンコン、水煮、中国ではハスの実を菓子に加工する。 |
選び方 | 粘り気が強くて細身の日本種と、ずんぐりとして糸を引かない中国種があり、日本種の方がおいしい。ふっくらとした形で重みがあり、節の両端が締まっているものがよい。太くて丸みのあるもの、まっすぐ伸び表面にツヤがあり傷が少ないもの、切り口の穴が小さくアクのしみ出ていないものを選ぶ。 |
保存方法 | 家庭ではぬらした新聞紙でくるんでポリ袋に入れるか、ラップで包んで冷蔵。切ったものは必ず水につけ、水は毎日取り替えること。 |
栄養 | ビタミンCと食物繊維を多く含む。糖質の大部分はデンプンである。ポリフェノールも多い。 |