果実類
オリーブ
分類 | モクセイ科オリーブ属 |
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原産地 | 地中海沿岸 |
学名 | Olea eutopaea L. |
外国語名 | olive (英、仏) |
由来 | oliveの語源はラテン語のolivaと言われている。 |
歴史背景 | B.C.2000年以前から油を採る目的で果実が利用されていたと言われ、15世紀から19世紀にかけて世界中に広まった。 |
伝来 | 江戸末期にフランスから苗木が持ち込まれ横須賀に植えられた。明治期にも苗木を輸入し、各地で栽培を試みたが産業としては定着しなかった。明治末に導入された香川県の小豆島では栽培に成功し、定着している。また、岡山、広島などでもごくわずかに栽培されている。 |
時期 | 塩蔵品や加工品は通年。小豆島では塩蔵用は9~11月、油用は12月に収穫する。収穫期は、栽培する国、地域、品種で異なる。 |
国内分布 | 香川県小豆島、岡山、広島など。国外ではスペイン、イタリア、ギリシャ、アメリカ合衆国カリフォルニア州など。 |
特徴 | 未熟果はグリーンオリーブ、熟果はブラックオリーブ(またはライプオリーブ)となる。 |
品種名 | 中果種は、マンザニロ、ミッションなど、大果種ではセラビノがある。ミッションは多収性で栽培が容易、マンザニロは果肉が厚く肉質が良好とされる。セラビノはスペインのセビリア地方で多く栽培され前述の2種の2倍程度の大きさの果実となる。 |
下処理 | 生のオリーブはそのままでは強い渋味成分(oleuropein)があり食に適さない。この渋味成分は配糖体で薄い酸およびアルカリにより容易に加水分解される。 |
料理名 | オードブル、サラダ、ピザ、カルツォーネ |
調理法 | 塩漬けを調理に用いる際は、種が抜かれているものは適度に厚みを残してスライスし、パスタやピザなどに用いたり、サラダにトッピングする。種が入っているものは、丸ごとサラダに利用する。 |
加工品 | 塩蔵、スタッフドオリーブなど、またオリーブオイルの原料となる。瓶詰などで市販されているオリーブは、アルカリによって脱渋した後に水洗いし、4~8%食塩水中で乳酸発酵させたもの。 |
保存方法 | 渋味成分があり生食されないため、生果の貯蔵は通常ほとんど行われない。やむを得ず貯蔵する場合も1~2日が限度で、それ以上の貯蔵はよくないとされている。 |
栄養 | 糖分が3~4%で、粗脂肪が15%程度と、脂肪分が多いのが特徴の果実である。またその脂肪酸組成は、オレイン酸(18:1)が全体の4分の3を占めるという特徴がある。リノール酸は10%前後と大豆油の5分の1ほど。 |