果実類
干し柿
外国語名 | dried persimmon (英)、柿餅(シーピン) (中)、곶감(コッカム) (韓) |
---|---|
別名 | つるし柿、ころ柿、枯露柿、白柿 など |
由来 | 柿を干して作ることから「干し柿」、串に刺して干すから「串柿」、ひもを通して吊して干すから「吊し柿」、半乾きの状態でむしろなどの上で転がすものは「転柿」とよばれる。 |
歴史背景 | 中国の6世紀頃の農業書「斉民要術」には干し柿の作り方の記載があり、この頃には存在したと考えられる。 |
伝来 | 日本では平安時代の文献に干し柿が見られ、延喜式(927年)には祭礼用菓子としての記載がある。 |
国内分布 | 日本各地。類似したものは中国、朝鮮半島、台湾、ベトナムなどでも作られている。 |
特徴 | 渋柿の皮をむき、ヘタの柄の部分にひもををかけてつなぎ、軒先などの屋根の下につるして、乾燥させて作るドライフルーツの一種。近年は加熱乾燥するものもある。また、地域によっては串に刺して干す串柿がある。渋柿はそのままでは可用性タンニンが多く、渋くて食べられないが、これを乾燥させ、タンニンを不溶化することによって甘味を強く感じるようになる。水分が25~30%程度にに乾燥させる干し柿の他に、硫黄燻蒸し保存性を持たせて乾燥させ、水分が50%程度のまだ果肉が柔らかい状態にした「あんぽ柿」がある。 |
保存方法 | しっかり乾燥させたものは、常温または冷蔵で保存。あんぽ柿のように水分の多い柔らかいものは、短期間は冷蔵、長期では冷凍保存する。 |
栄養 | 主成分は炭水化物。食物繊維が多い。カリウムやマンガン、β-カロテンなどを含む。表面の白い粉はマニトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖などの糖が結晶化したもの。ポリフェノールの一種であるカキタンニン(シブオール)を含む。ビタミンCは生果実に多いが干し柿ではごくわずかしか含まれない。 |