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千葉県産ナシ

千葉県産ナシ

名称 千葉県産ナシ
都道府県名 千葉県
区分 果実類
分類 バラ科ナシ属
学名 Pyrus pynifolia
外国語名 Pear (英)、poire (仏)
生産地 市川市、白井市、市原市、一宮町、いすみ市、鎌ヶ谷市、船橋市、松戸市、八千代市、柏市など。
収穫地域情報 千葉県は三方を海に囲まれた温暖な気候のため、関東地方の中では最も早い時期に花が咲き、収穫時期も早くなる。また、火山灰土壌が多いため、肥料を保つ力が強い上に排水性も良いことからナシの栽培に適している。健康で元気な樹が多く育つため、昔から千葉県産のナシの味には定評がある。気象条件、土壌条件とも恵まれたナシの一大栽培適地で、平成26年度の段階では収穫量、栽培面積、産出額すべてで27年度日本一を誇っている。県内では市川市、白井市の2市が収穫量、出荷量ともに群を抜いて多い。
栽培情報 一般的に果実には光が当たったほうが、糖度が高くなる。そのため、主力品種である幸水と豊水は、果実に袋をかけずに栽培されている(一部の新高や二十世紀は袋をかけている)。また、おいしいナシを作るために必要な土づくりも長い年月をかけて堆肥などの有機質を梨園に施用し、ナシの樹が健全に育つ土壌を作り上げている。せん定作業と肥料のやり方などもすべて味を重視して行われるほか、県内の各産地では、農薬を適正に使用し、農薬散布履歴の記帳をするなどしている。また、フェロモンと呼ばれる害虫の雌の臭いを梨園に充満させ、交尾できないようにして害虫の発生を防止したり、細かい目合の網で梨園全体を覆い害虫の侵入を防いだりと様々な工夫を凝らしている。
歴史背景 県内におけるナシ栽培のルーツは江戸時代まで遡る。その始まりは、1769年に八幡地方(現在の市川市八幡地区)で、川上善六が取り組んだのが、最初だと言われている。幼少のころから学識に富んでいた川上は殖産興業に熱心で、この地に適している作物を探していたところ、美濃国大垣辺で品質の良いナシ栽培に出会い、その技術を学び、枝梢を持ち帰って当地に広めた。結果、この地方で収穫されたナシは江戸でも高級品と称賛されるに至り、このため、産地は急速に拡大、徳川時代末期には関東で最大のナシ産地になったとされている。また、ナシの品種で最も有名なものの一つに“二十世紀”があるが、この二十世紀ナシの発祥の地は県内の松戸市である。1888年に松戸市在住で、当時13歳の少年・松戸覚之助が裏庭のゴミ捨て場に生えていた自然交配のナシの苗木を偶然発見、そのナシを梨園に移植して育てたところ、10年目の1898年に実が成った。その食味が今までになく多汁で新鮮であったことから、すぐ目前に迫った“二十世紀に王者になるべきナシ”との期待と意味を込めて、農学者の渡瀬寅次郎や池田伴親らによって“二十世紀”と命名された。
時期 7月下旬〜10月中旬まで、時期によって出回るナシの品種が入れ替わるが、中でも旬の時期は8月〜9月。特に主力品種の幸水は、真夏を迎える7月下旬から8月中旬に最も味の乗る収穫最盛期を迎え、県内の各産地で作られたものが出揃う時期となっている。ほかに豊水は8月中旬〜9月上旬までが旬、この豊水の収穫後期に当たる9月上中旬に旬を迎えるのが、かおり。そしてあきづきと二十世紀は9月上旬から9月下旬が旬、新高は9月下旬から10月中旬までが旬となっている。
特徴 枝になっている側よりもお尻(果頂部)のほうが甘い傾向がある。また、種に近い中心部分よりは、皮に近いほうが糖度が高い。千葉県内で栽培されている主な品種は6つあり、特に幸水と豊水が主力品種となっている。幸水の果実の色は豊水のような赤梨と二十世紀のような青梨の中間色タイプである。特にハウス栽培のものは、湿度等の条件により果面がまだら状になるものもあるが、品質的には問題ない。果肉は緻密で二十世紀よりも柔らかい。強い甘味と特有の風味がある。豊水の果実は幸水よりも大きい。糖度も高く、多汁で酸味と甘みのバランスがよく、豊かな食味である。完熟したものはより美味になる。県内でも市川市を中心とした東葛飾地域での栽培が多い品種が新高である。大型のナシで、中には1キロを超えるものもある。果肉はやや粗い肉質ながらも柔らかい。甘みも強く香気にも富む高品質なナシである。4つ目は平成13年に登録された比較的新しい品種のあきづき。新高と豊水を掛けたものに、さらに幸水を掛け合わせて作られた。果肉は柔らかく果汁がたっぷり。糖度は高いが、酸味が少ないという人気の高い3品種の良い部分を受け継いでいるのが特徴である。松戸市がその発祥の地である二十世紀は、現在は一宮町、いすみ市などの一部で栽培されている。黄緑色の果皮で果肉は柔らかく、多汁で甘みがある。表面に光沢があることから、“水晶ナシ”や“果物の芸術品”などと言われているが、皮が薄いので傷つきやすく、袋をかけての栽培がなされている。かおりは“新興”に“幸水”を交配して育成された系統。命名登録及び品種登録はされていないが、“かおり”の俗称で販売されている。大果の青梨で、独特な香りがある。やや硬い果肉に粗い肉質という特徴ではあるが、甘味が強い。果実が大きいほど甘さが増していく。外観を美しく仕上げるため、袋がかけられて栽培されている。なお、このかおりは、収穫適期が短く、日持ちが短いので、主に直売所で販売されている。
下処理 洗う際はよく手でこすって水洗いする。芯の近くの部分はゴリゴリとしていて固く、酸味が強く酸っぱいことが多いので、皮をむくときはなるべく薄く剥き、芯の部分は少し大きめに切り取ること。また、長時間冷やし過ぎると甘味が薄れてしまう。冷やすときは食べる1時間ほど前に冷蔵庫に移すか、直前に氷水に浸けて冷やしたほうがよい。
料理名 ナシのコンポート、ゼリー、シャーベット、サラダの具材など。
調理法 シャキシャキとした歯触りとそのみずみずしさを活かすには、そのまま生で食べるのが一番よい。消化酵素であるプロテアーゼというタンパク質分解酵素が含まれているので、これを活かして肉を柔らかくする材料にも使える。肉にすりおろしたナシを数時間まぶして浸け込むだけでよい(ただし、調理する際は浸け込んだ肉からナシの部分をふき取ること。焦げやすくなっているので、ステーキなどにするときは要注意)。果肉が柔らかくなりすぎてしまったものはピューレにして煮込み料理に甘味料として使用することもできる。
加工品 ナシワイン・ブランデー、ナシ羊羹など。
選び方 上から見たときに、果形が正円に見えるもの。果皮にハリがあるもの。大玉のもの。手に持ったときに硬くてずっしりと重いもの。
保存方法 夏期に収穫され流通する食材なので、あまり日持ちのよい食材ではない。すぐに冷蔵庫へ入れて冷やし、早めに食べ切るほうがよい。どうしても保存するのであれば、ナシは水分が蒸発するとカサカサになるので、湿らせた新聞紙かラップなどで包んでからポリ袋へ入れて冷蔵庫の野菜室で保存する。もし、冷凍保存したいのなら、煮込み料理に加えるか、スムージーとして使用するケースなどに限られる。
栄養 その成分の約90%が水分である。ビタミン類はあまり含まれてはいないが、食物繊維、カリウム、プロテアーゼなどが含まれている。
問い合わせ先 (参考)教えてちばの恵み
http://www.pref.chiba.lg.jp/ryuhan/pbmgm/
写真提供:千葉県

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