屈折計 アタゴ

元気が出る会社

屈折計

アタゴ

国内シェア80%、
世界シェア30%。
現代社会における食の
品質と安全を担う。

“屈折計”をご存知だろうか? あまり馴染みがないかもしれないが、液体中に溶解する糖、塩、タンパク質などの濃度を、光の屈折の原理を利用し測定する機器が“屈折計”だ。株式会社アタゴは、その屈折計を手掛けて70年以上になる老舗にして世界にその名を知られるトップメーカー。国内シェアは80%、世界シェアは30%を誇る。世界が認めるトップメーカーの活力を代表取締役社長の雨宮秀行氏に伺った。

「普段ご家庭で見かけることはあまりありませんが我々の製造した屈折計の役割は、とりわけ食に関して皆さんと深いつながりがあります」
こう雨宮社長が語るように屈折計は縁の下の力持ちのような存在。でも、実は我々の身近な生活の中で大きな役割を果たしている。例えば誰でも一度は見たことがあるスーパーやデパ地下での果物の糖度表示。これも屈折計で測定されたものだ。そのほかにも様々な場面で活用されている。

「ジュース類の飲料や果物の糖度、ラーメンのスープやめんつゆの濃度、魚の干物や漬物の塩分の測定など、用途別に現在のアイテム数は100種以上。時代とともに変化するお客様の要望に応えるべく開発と進化を積み重ね、新たな製品を生み出してきました。食に対する人々の意識の高まりもあって、現在では食品関連の製造加工工場や大手スーパーのみならず、微量の単位で栄養バランスをとった献立作りが必要な病院・介護施設の食事や学校給食、徹底した食の品質と安全の管理が求められる外食産業、個人経営の果樹園といった大小様々な現場で我が社の製品が活用されています。食育に関することで使われることも増えてきました。意外なところでは、スポーツ選手のドーピング検査。ここでも実は活用されています」

こだわりたいのは
“メイド・イン・ジャパン”。
長年受け継がれてきた
伝統と技術を大切にしたい。

いわば現代の生活における食の品質と安全の管理に寄与しているといっていい同社。それだけに製品には正確さが求められる。そこでこだわっていることのひとつが“メイド・イン・ジャパン”だ。

「我が社には長年受け継がれてきた伝統と技術がある。その職人技ともいうべき精密機器の技術力というのはそう易々と身につくものではない。我が社の製品はひとつひとつが手作りに近く、誰がその製品を作ったのかがわかる。そのものづくりの精神をいつまでも大切にしていきたい。それを守るためにも部品の加工から、組み立て、検査まで一貫して自社の国内工場で行う“メイド・イン・ジャパン”にこだわっていきたいと思っています」

こうして生まれる製品は世界で絶大な信頼を得ている。

「食の安全や品質の管理はどの国でも大切なこと。また、食品を扱うショップはどこの国にもある。つまり屈折計のニーズは世界中にあるんです。アタゴが世界進出するきっかけは、1953年に世界初で持ち運び可能な“手持屈折計”を開発したこと。従来のものより小型で軽い手持屈折計は輸送コストも安く済む。また、輸送の際の故障の心配も少なくなり、品質の確立された1956年以後から海外への販売が始まりました。おかげさまで現在では154カ国以上で我が社の製品が販売されています。新たな販売先を開拓する際は、なるべく現地に行くことがモットー。実際に現地に足を運ぶことで見えてくることがたくさんある」

このように海外出張も多い日々。元気な会社を率いるトップとして自身の元気はどうやって維持しているのだろう?

「日課で毎朝ジョギングをしています。海外に出張した際も欠かしません。食事の面では、最近、炭水化物をとり過ぎないように気をつけています。それから、これは職業病か“この料理は少し塩分が濃い”とかすぐわかるので、自然と自分で栄養バランスを調整して食事をとっている気がします。あと、週3日は必ず食べるほど赤身の肉が好き(笑)。これが私の元気と活力の源になっているかもしれません」

また、傍から見ると自身の健康と同様に、気を配っているように映るのが社内環境だ。自ら先頭に立って建築した深谷工場は、そのデザイン性が評価され2011年「グッドデザイン賞」を受賞。一昨年には本社オフィスも東京タワーを臨む芝公園のオフィスタワーへと移した。

「東日本大震災を機に会社の災害対策を考えたのですが、以前のオフィスはいろいろな面で問題が出てきまして。それなら思い切って新しいオフィスを探そうと。やはり仕事をする環境は大切。社員が快適で楽しく満足できる、そんな職場の環境を作りたいと思っています」

世界へ躍進し続けながら、今後をこう見つめる。
「これまで以上にお客様のニーズに応えながらも、挑戦を恐れないものづくりをしていきたい。創業100年の老舗を目指して進んでいきたいと思っています」

PRESIDENT

HIDEYUKI AMEMIYA雨宮 秀行

1970年生まれ。1994年、アメリカのネバダ州立大学ビジネス学部卒業。同年にアタゴに入社する。1998年、貿易課の課長に昇進。海外での販売に尽力する。2000年、専務取締役を経て、2006年、父の後を継いで代表取締役社長に就任。現在に至る。

COMPANY

その販売ネットワークはヨーロッパ、アフリカ、
アジア、アメリカ、南米と世界154カ国に広がる。

1940年、東京都豊島区池袋に設立された「雨宮精機製作所」が始まり。当初から屈折計を手掛ける。1953年に世界で初となる“手持屈折計”の開発に成功。1956年は海外販売をスタートさせる。1975年、板橋区に建設したビルに本社を移転。それを機に社名を現在の「株式会社アタゴ」と改称する。手持屈折計は現在も同社の看板製品。現在に至るまで60年に渡って改良が重ねられ、現在はデジタル機種へと進化を遂げている。ほかにも様々な計測機器の開発・製造・販売を行っている。その機能性はもとよりデザイン性の高い製品は国内及び海外で高い評価を獲得。その海外販売ネットワークはヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカ、南米と154カ国以上に拡がっている。

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2014.04.21 UP