真鯛のアクアパッツァ

vol.

トップシェフのヘルシーレシピ

真鯛のアクアパッツァ

1人分 182kcal 食塩相当量 1.1g

ペッペ PEPPE

イタリアの漁師料理をご家庭で。
旬の魚をつかったレシピを紹介します。

素材の持ち味をおいしさに変える。

イタリア料理の特徴は、旬の食材そのものの味を活かすシンプルな調理法です。とりわけ南イタリアの魚介料理はその傾向が強く、日本料理と考え方がよく似ています。ご紹介した「アクアパッツァ」は、白ワインと水で魚介を煮るイタリアの代表的な料理。もともとは漁師の料理で、新鮮な旬の魚をおいしく食べる最良の調理法といえるでしょう。今回は真鯛を使いましたが、ぜひ季節の魚を使ってみてください。

素材は鮮魚にトマト。あとは水と白ワイン、オリーブオイルと塩くらい。貝やイカ、タコ、ケッパーやオリーブを入れたりもしますが、いろいろな素材を加えると味が散漫になるので、シンプルに仕立てることが大事です。真鯛には筋が入っていて、火が入った時に身が反りかえらないよう、軽くフライパンに押し付けるようにして焼くといいでしょう。オリーブオイルを熱し、煙が立つくらい熱々になったところで皮目から焼くと、くっつかずにきれいに焼き上がります。魚をふっくらと煮るコツは、スープを回しかけながらゆっくり火を入れること。肉に比べ、魚はデリケート。強火で煮続けると硬くパサついてしまいます。あとのプロセスはとても簡単で、フライパンの中でトマトをつぶし、ソースにします。

このラフな感じは漁師料理ならでは。白ワインの香りを閉じ込めて、オリーブオイルと水をつなげて乳化させれば、旨みたっぷりのソースが完成します。オレンジを加えるのがペッペ流。柑橘類の香りにオレンジの自然な甘みが加わり、味わいも軽やかに楽しめるでしょう。

真鯛は日本人に愛されている魚で、頭から骨まで余すことなく使える魚です。淡泊な昧の中にも深みを感じさせます。切り身はスーパーなどで簡単に手に入りますし、調理も楽ですが、骨から旨味が出てくるので、ぜひ尾頭付きでもお試しください。具でありソースにもなるトマトは夏のイメージが強いですが、ハウス栽培によって一年中流通している野菜なので家庭料理の食材としては使い易く、季節を問わないレシピとしてお使いいただけます。日本では大豆がしょう油や味噌に加工され、味のベースとなりますが、イタリアの場合はトマト。味のベースとなるトマトなしでは、イタリア料理は成立しません。

ブイヨンなどは使っていないのに、素材の旨味や奥深い味わいを堪能できる「アクアパッツァ」。素材を活かすイタリア料理の魅力が実感できます。

材料(2人分)

真鯛のアクアパッツァ 材料

真鯛(切り身)

60g×2

プチトマト

16粒

白ワイン

30cc

90cc

EXVオリーブオイル

大さじ1

イタリアンパセリ

2枝

オレンジ

1個

2g
  1. 真鯛にまんべんなく塩をふる。オレンジは4等分にカット、トマトはへたを取る。

    真鯛のアクアパッツァ

    真鯛全体にまんべんなく塩をふる。使用材料が少ないので、塩など調味料も精製塩ではなくミネラル分が豊富な天然お塩などを選んで使用すると美味しさが引き立つ。

  2. フライパンにオリーブオイルを半量分熱し、真鯛の皮目を香ばしく焼き上げる。

    真鯛のアクアパッツァ

    フライパンを熱々に熱してから、真鯛を皮目から香ばしく焼き上げる。反り返ってこないように、軽く押しつけながら焼く。

  3. トマト、白ワイン、水、オレンジ半量分の果汁をしぼり、皮ごと加える。イタリアンパセリの葉を加え、真鯛をひっくり返してフタをし、弱火にして蒸し煮にする。

    真鯛のアクアパッツァ

  4. 途中、フタを開けて、フォークの背でプチトマトをつぶして煮詰めていき、ソースにする。

    真鯛のアクアパッツァ

    プチトマトはある程度火が入ったところで、フォークなどの背を使って実をつぶす。煮詰まってくると、濃い味わいのソースになる。

  5. 真鯛にソースをまわしかけながら、しっとりと火入れする。

  6. 皿に盛り付け、残りのオレンジをしぼり、カットしたオレンジなどを添え、お好みでイタリアンパセリ(分量外)をちらす。

真鯛のアクアパッツァ

スズキやサバでもおいしく仕上がる

今回は真鯛を使いましたが、スズキなどの白身魚のほか、サバなどの青身魚を使っても美味しく仕上がります。ご家庭なので切り身が便利ですが、レストランでは一般的に1尾まるまる使って調理します。これは見栄えがよいというのが主な理由ですが、味の面から言っても骨からよいだしが出るので、尾頭のついた魚を使うと、味により深みが増します。サイズ的に大きくなる分、加熱時間は少々長めに。やさしい火入れで仕上げてください。

ペッペ PEPPE

日本人に負けないくらい、イタリア人も魚介好き。とりわけ、私の生まれ故郷のナポリをはじめとした南イタリアでは魚介料理が有名です。柑橘類も特産品のひとつ。通常はレモンを添えるのですが、今回はオレンジの果汁を加え、仕上げにもカットオレンジを添えました。こうした天然のフレーバーを上手に生かすと、自然の甘みと香りが引き立つうえ、料理の幅も広がります。余分な調味料を控えることができるのもヘルシーですね。

ペッペ PEPPE

ペッペ PEPPE

イタリア・ナポリ出身。ナポリでピッツェリアを営む叔父の下、12歳でピッツァヨーロの道を志す。2006年に初来日し、2007年に再来日。その後、都内のピッツェリア数軒を経て、2012年11月、神谷町に同店をオープン。

ピッツェリア ダ ペッペ ナポリ スタ カ

ピッツェリア ダ ペッペ ナポリ スタ カ

住│
東京都港区麻布台1-11-4
いんなあとりっぷビル1F
電│
03-6459-1846
営│
11:30AM〜L.O.2:00PM(土曜・日曜〜L.O.2:30PM)/6:30PM〜L.O.10:00PM(日曜〜L.O.9:30PM)
席│
22席 テラス席6席
休│
月曜

カード│使用可

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2014.08.18 UP次回は9月1日更新予定です。

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