イワシと白インゲン豆とトマト、卵のオーブン焼き

vol.

トップシェフのヘルシーレシピ

イワシと白インゲン豆とトマト、卵のオーブン焼き

1人分 196kcal 食塩相当量 1.8g

塩漬けイワシの塩分だけで
全体の味付けをする。

魚、豆、野菜、卵が一皿に、
完全食的プレート。

 素材を皿に並べてオーブンに入れて焼くだけで完成。今回は旬のイワシを使った手軽でおいしい一皿をご紹介します。材料はイワシ、白インゲンマメ、トマト、卵で、調味料も塩とオリーブ油のみ。手に入りやすい材料だけで作れて、手間要らず。加えて魚、豆、野菜、卵がいちどに摂れる、栄養バランスにすぐれたヘルシーフードです。
 一番のポイントは、イワシを一晩、塩漬けにすること。できるだけ新鮮なものを買ってきたら、内臓は取らずに残し、表面をしっかり洗って水けを切って塩を振る。一晩置くことで、即席アンチョビのような旨みが出ます。味付けは、このイワシに振る塩だけ。後からは一切加えません。
 イワシ、白インゲンマメ、トマトを耐熱皿に並べてオーブンに入れ、イワシに9割、火が通るまで焼きます。「9割」というのは、残り1割、完成までの間で卵を焼くから。お好みですが、卵は半熟で仕上げると、とろける黄身がソースになります。焼き時間はイワシの大きさやオーブンによってやや異なりますが、レシピの時間を参考に様子を見て下さい。ボウルもフライパンも必要なし、耐熱皿一枚で完成する簡単さ。作ってみたくなりますよね。

 実はこのレシピ、今夏スペインを旅した際に、バルセロナの南、カタルーニャ州タラゴナのバルで出会った一皿からヒントを得ました。早速、店でもお出ししたら、お客様にもとても好評で人気の一品になっています。食べ方にもポイントがあります。焼き上がったら、イワシの身をほぐし、全体をぐちゃぐちゃに混ぜて食べる。最初は抵抗があるかもしれませんが、これが現地でも親しまれている食べ方。塩漬けにしたイワシの旨みと内臓のほろ苦さ、白インゲンマメの甘み、トマトの果実味や酸味、卵のコクが一体となって、後を引くおいしさです。内臓はあったほうが絶対においしいですが、苦手な方はもちろん取り除いて構いません。今回は乾燥白インゲンマメを水で戻したものを使っていますが、水煮缶で代用して頂いても可。
 素材の組み合わせと塩、わずかなオリーブ油だけで味を決める、スペインらしいシンプルな一皿。イワシが安く、おいしい季節にぜひお試し下さい。

材料(2人前)

イワシ

1尾(90g)

白インゲンマメ

70g

トマト

1個

1個

小さじ1

オリーブ油

5cc
  1. イワシはよく洗って水けを切り、表面にまんべんなく塩を振ってキッチンペーパーとラップで包み、1日置いて塩漬けにしておく。

    塩漬けすることによって、アンチョビのような旨みが調味料代わりになる。

  2. 白インゲンマメを水で戻して、ゆでる(水煮白インゲンマメを使用しても可)。

  3. (1)と輪切りにしたトマト、水けを切った(2)の白インゲンマメを耐熱皿に並べてオリーブ油を回しかけ、イワシに9割火が入るまで焼く(200℃のオーブンで約10分間が目安)。

  4. 耐熱皿の空いているところに卵を割り入れ、再びオーブンに入れて半熟に火が通るまで焼く(約4分間が目安)。

    イワシの焼き上がりに合わせて卵を加え、同時に仕上げる。

日本各地の漁港で水揚げされ、安価で栄養価の高いイワシは、古くから大衆魚として親しまれています。近年、気候変動が激しく、また漁獲域も広いことから旬も一概にはいえませんが、マイワシはやはり夏が旬とされています。栄養価の面でも非常にすぐれた食材。特にオメガ3脂肪酸の含有量が豊富です。手に入りやすく、栄養価も高い。生でよし、煮て焼いてよしの万能食材です。スペイン流の食べ方も加えて、楽しんで下さい。

酒井涼 RYO SAKAI

1981年、埼玉県生まれ。2002年、渋谷のスペイン料理店『サン・イシドロ』(現閉店)に入店。スペイン研修を経験しながら8年勤め、内2年はシェフを務める。同店の移転を機に退店。牛込神楽坂のスペインバル『バル・マコ』を立ち上げ時から1年手伝い、2012年6月、代々木八幡に『アルドアック』を開業。カウンター8席のみの店内をひとりで切り盛りし、伝統料理をベースとしたスペイン各地の料理をスペイン産の上質なワインと併せて提供する。

Ardoak

住│
東京都渋谷区上原1-1-20
電│
03-3465-1620
営│
18:00~21:30LO(土曜・日曜ランチ12:00~13:00LO)
休│
水曜
席│
カウンター8席

カード│使用可

毎月2回更新

2019.8.9 UP 次回は8月26日更新予定です。

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