菜の花と干し芋の炒め物

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トップシェフのヘルシーレシピ

菜の花と干し芋の炒め物

1人分 161kcal 食塩相当量 1.1g

塩分控えめでも物足りなさはナシ、
3つの素材の組み合わせが味の肝。

季節感と日本の食文化を活かした
創意あふれる中国料理の一皿。

 春を告げる食材、菜の花の季節がやってきました。みずみずしさとほろ苦さを併せ持つ味わいがなんともおいしく、和食はもちろん、洋食、そしていまや中華でも幅広く活躍する食材です。今回は、菜の花が旬の時期に店でお出ししている菜の花と干し芋の炒め物のレシピを、ご家庭でも作りやすく、かつヘルシーにアレンジしてご紹介します。低カロリーで栄養価が高く、旬の時期にぜひお楽しみ頂きたい一皿です。
 この料理のポイントは、素材の取り合わせです。ほろ苦い菜の花と甘みがぎゅっと凝縮した干し芋、そしていいだしが出る切りイカ。この3つの素材を揃えた時点で、ほぼ味が完成します。店でお出しする際は、干し芋をぶつ切りにして素揚げにし、ほくほくとした食感と甘みを際立たせますが、このレシピでは油は極力控えたいので、素揚げにはしません。その代わり、ぶつ切りでなく、細切りにすることで、食感のアクセントを加えます。

 菜の花をねぎ油でしんなりするまで炒め、鶏だしを加えた後に、干し芋、切りイカを加える。切りイカが近くで手に入らなければ、するめを割いたもの、あるいは塩昆布などで代用しても。重要なのは、干し芋の甘みと拮抗する塩けと旨みを加えることです。干し芋に軽く火が通ったら、ごく少量の水溶き片栗粉を加えてさらに炒める。このとき、しっかりととろみを付けるほどは重くしないで、素材の旨みが染み出た汁けを、菜の花や干し芋に絡ませる程度のとろみをつけます。
 鍋ひとつでできる簡単料理ですが、今が旬の食材である菜の花と、日本の伝統保存食である干し芋や切りイカが生かされていて、鶏だしとねぎ油できちんと中華の味に。季節感に加え、日本の食文化の豊かさも味わえる一品です。色鮮やかな菜の花を食卓に取り入れ、春を先取りして下さい。

材料(2人分)

菜の花

100g

干し芋

50g

切りイカ

5g

*するめを割いたもの、あるいは塩昆布などで代用しても可

鶏のだし

80g *鶏ガラスープの素を使用でも可

2g

ねぎ油

大さじ1

水溶き片栗粉

適量
  1. 菜の花を半分に切る。干し芋は細切りにしておく。

    細切りにすることで、食感豊かに仕上がる。

  2. 鍋にねぎ油をひき、菜の花を強火でしんなりするまで炒める。

  3. (2)に鶏のだしを加えて沸かし、干し芋、切りイカを加え、味をみて足りなければ塩で味を調える。少量の水溶き片栗粉でとろみを付ける。

    切りイカのだしの旨みが加わることで、塩分控えめでも満足感のある味になる。

一般に「菜の花」「菜花」と呼ばれる野菜は、アブラナのつぼみと花茎、若葉のこと。江戸伝統野菜ののらぼう菜や、中国野菜のチンゲンサイやターツァイ、イタリア野菜のチーマ・ディ・ラーパなどは皆その仲間。春の訪れを告げる野菜の代表格で、明るく鮮やかな緑色も、ほろ苦い味わいも、そのイメージにぴったりです。緑黄色野菜の一種で、ビタミンC、B1、B2、鉄やカルシウム、カリウム等のミネラルを豊富に含む食材としても知られています。体の抵抗力を高め、骨などの生成にも欠かせない栄養素です。

松下和昌 KAZUMASA MATSUSHITA

1978年、大分県生まれ。調理師専門学校を卒業後『天厨菜館』『A-jun』等で修業。野菜中心のモダンチャイニーズとして一世を風靡した赤坂『中華うずまき』の料理長に就任。立ち上げから7年間厨房を任された。2015年、神楽坂に『ENGINE』を開業。やはり野菜がメイン、和の食材も多く取り入れた季節感あふれる創作中国料理をワインと合わせて提案する。

ENGINE

住│
東京都新宿区神楽坂5-43-2 ROJI神楽坂1F
電│
03-6265-0336
営│
18:00〜22:00LO(月曜・水曜・金曜・土曜ランチ11:30〜13:30LO)
休│
日曜・祝日・第3月曜
席│
カウンター6席、テーブル12席

カード│使用可

毎月2回更新

2020.01.27 UP 次回は2月10日更新予定です。

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