カサゴの磯煮

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カサゴの磯煮

1人分 194kcal 食塩相当量 1.9g

あさりを使い、潮干狩りにちなんだ
春においしい磯魚の一品。

魚介と野菜をたっぷり
一皿でとれるごちそう料理。

 春の風物詩のひとつに潮干狩りがあります。今回は、その潮干狩りにちなんで、旬のアサリとカサゴを使った磯煮をご紹介しましょう。“和風アクアパッツァ”のような磯煮は、まかないでよくつくります。つくり方も簡単で、魚介と野菜が一皿でたっぷりととれる、覚えておきたい料理です。
 春は磯魚と呼ばれる岩礁や藻場に生息する魚がおいしい季節です。今回はカサゴを使います。エラやヒレの部分にあるとげが非常に硬い魚なので、調理する前にハサミで切り除いておく。霜降りにして、火が通りやすいよう皮に切れ目を入れたら、打ち粉をします。
 野菜は、フレッシュな酸味と旨味の素となるプチトマトを入れ、あとはタケノコや芽キャベツなどをお好みで。しめじなどのきのこ類を加えると、いいだしが出ます。イタリアンのアクアパッツァには、ケイパーの塩漬けが使われますが、“和風”ということで、しば漬けで代用。ケイパーの実をイメージし、1センチ角程度の大きさに切っておき、調理用2/3と仕上げ用1/3に分けておきます。

 フライパンでオリーブ油とにんにくを熱して香りを立て、にんにくの香りがほんのりと立ったら、カサゴを入れる。にんにくが焦げると、後から加えるしば漬けの香りが完全に負けてしまうので、にんにくは絶対に焦がさないことが大事です。スプーンでオリーブ油を回しかけながらカサゴの両面を焼き、香ばしく色付いたら、崩れやすいプチトマト以外の野菜としば漬けを入れて、野菜にも火を通していく。最後にプチトマトと砂抜きをしたアサリを加え、蓋をして約10分。アサリは火が通り過ぎると硬くなるので、貝が開いた時点で器に上げておくとよいでしょう。
 カサゴにしっかり火が通り、煮汁の味をみて、魚介と野菜の旨みが一体になっているのを確認したら、仕上げ用しば漬けとイタリアンパセリ代わりの大葉を加えます。大葉は火を止める直前に手でちぎって入れることで、鮮烈な香りが長続きします。
 尾頭付きの魚は、見栄えがよく、ごちそう感も十分。簡単ですが、おもてなし料理にも最適です。素材の旨みが染み出た煮汁も、主役の魚に負けないおいしさです。

材料(4人分)

カサゴ

1尾(約400g)

アサリ

200g

芽キャベツ

3個

しめじ

1/2パック

プチトマト

5個

タケノコ

好みの量

しば漬け

10g

大葉

6枚

にんにく(薄切り)

1片

オリーブ油

大さじ2
※調味料A

日本酒

100cc

200cc

薄口醤油

大さじ1弱
  1. カサゴはエラやヒレのとげや硬い部分をハサミで切って除き、軽く塩を振って約10分置く。霜降りにし(熱湯に通し)、皮に包丁で切れ目を入れて、打ち粉をしておく。

    カサゴのとげは非常に硬いので、予め取り除く。皮の切れ目は、火を通りやすくするため。

  2. しば漬けを1センチ角に切り、1/3量を仕上げ用に分けておく。芽キャベツ、プチトマトは1/2に切る。タケノコは串切りにし、湯通しする。しめじは石づきを外して、バラしておく。

    調味料代わりに使うしば漬けは、細かくカットする。一部を仕上げに加えることで、フレッシュ感のある薬味に。

  3. フライパンにオリーブ油とにんにくを入れて火にかけ、(1)のカサゴを入れて両面を焼く。しば漬け、芽キャベツ、しめじ、タケノコを加え、カサゴにオリーブ油を回しかけながらさらに焼く。皮に焼き色が付いたら調味料A、アサリ、プチトマトを入れ、蓋をして、ときどき煮汁をかけながら約10分火を入れる。

  4. (3)に仕上げ用に分けて置いたしば漬け1/3量と手でちぎった大葉を入れてひと煮立ちさせ、器に盛り付ける。

    大葉は仕上げる直前に手でちぎって加えることで、新鮮な香りが加わる。

3月中旬から下旬にかけて、潮干狩りの話題を耳にするようになります。潮干狩りでもポピュラーな貝のひとつがアサリ。旬は春と秋の年2回で、産卵期とも重なり、身がふっくらとして旨みも増します。味噌汁や吸い物の具材にしてもおいしいし、酒蒸しのようなアサリが主役の一品でたっぷりと味わっても。砂抜きがひと手間ですが、塩水に浸して2〜3時間置くだけと、慣れてしまえば簡単です。カルシウムやカリウム、亜鉛、鉄、ビタミンB12などが豊富な栄養価の高い食材です。産卵期には栄養価はさらに高まるといわれています。

梅原陣之輔 JINNOSUKE UMEHARA

1969年、大分県生まれ。京都『たん熊 北店』、福岡『浄水茶寮』(現閉店)勤務を経て、赤坂『BASSIN』料理長就任。2006年、東京・銀座のレストラン型アンテナショップ『坐來大分』の店長兼料理長に就任。大分県内の生産者と連携し、かぼす、椎茸、豊後牛、関あじ、関さばなど優れた食材の普及に尽力し、現在も顧問を務める。2011年農林水産省「料理マスターズ」ブロンズ賞受賞。2014年、『八雲茶寮』料理長に就任。日本の風土が育んだ食材や郷土料理など、古来からの知恵を活かした料理を身上とする。

八雲茶寮

住│
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電│
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営│
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休│
日・祝(朝茶、昼懐石は月・祝の翌日も休)
席│
カウンター10席、庭席14席、プライベートダイニング8席、茶房14席

カード│使用可

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