湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

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トップシェフのヘルシーレシピ

湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

1人分 127kcal 食塩相当量 1.4g

福永培華 BAIKA FUKUNAGA

女性やお年寄りに好まれる中華料理。
酢のさっぱりした味わいが魅力のレシピです。

食感が良く、
栄養が増した乾物を活用。

今回の料理の主役は「湯葉」です。ご存知のように湯葉は豆乳から作られ、精進料理の食材としても知られています。精進料理の原型が発生したのは中国といわれ僧侶は肉食を禁じられていたため、肉や魚の代りに野菜などの素材を調理法や味付けを工夫し「精進料理」として発展させてきました。日本で湯葉は京都や日光が有名。豆乳を静かに加熱して表面にできる被膜を引き上げた生湯葉が一般的です。でも、中国では乾燥湯葉が主流。シート状にして干した「腐皮(フーピー)」と棒状に絞ってから干した「腐竹(フーチュー)」があり、どちらも厚みとしっかりとした歯ごたえがあります。日本の湯葉のような柔らかでなめらかな食感とは違って、高野豆腐に近いイメージ。湯で戻してから煮物にしたり、高菜や枝豆などと炒め物や鍋にしたりします。肉や魚に代わるような良質なたんぱく質や豊かな栄養があるのは日本も中国も同じです。

この湯葉のように乾物を使うのは中国料理の特徴です。みなさんも良くご存知なのは、フカヒレやツバメの巣、干しアワビなど。中華の乾物は大半が高級な上、希少です。日本での乾物といえばかつお節や昆布など日本料理に欠かせない食材の他、干ししいたけや切り干し大根、干しイモなどもありますね。天日に干すことで旨みや香りが凝縮されます。生とはまた違った風味と歯ごたえが味わえます。保存が効くので、ご家庭でも手軽に使えて便利です。

ここで紹介する「湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物」は、食感もよく、酢のさっぱりした味わいなので、女性やお年寄りにも好まれる料理。上海や福建、廣州でもよく食べられています。湯葉のしっかりとした食感にキクラゲのコリコリした食感がアクセントとなり食べ応えは十分。生のキュウリの清涼感あるみずみずしさが味の決め手になります。それぞれの素材の個性が引き立ちあいながら、一体感のある旨さが楽しめます。

調理のポイントは、キュウリの皮をむくこと。食べやすく味がなじみやすくなります。キクラゲはお湯で戻してから茹でて、氷水に取ると歯ごたえがさらに良くなります。気を付けなければいけないのは、余分な水分。キッチンペーパーなどで水分をしっかりとってから調味料と混ぜ合わせると味がぼやけることはありません。こうしたひと手間を掛ければ料理はさらに美味しくなりますよ。

今回は彩りにトマトのスライスを添えてみました。栄養のバランスがよくなるだけでなく、湯葉の白とキュウリの緑、そしてトマトの赤。見た目も色鮮やかになり視覚効果で食欲をかき立てます。

作りたてはもちろん美味しいのですが、冷蔵庫で一度冷やすと、味が締まってより味わい深くなります。作り方はとても簡単。おかずの一品として、ぜひお試しください。

材料(2人前)

湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物 材料

湯葉(戻したもの)

50g

キクラゲ(戻したもの)

25g

キュウリ

2/3本

トマト

1/4個
<A>
A|
小さじ1/2
A|砂糖
小さじ1/2
A|
少々
A|ごま油
小さじ1
A|ネギ油
少々
  1. キュウリは皮をむいて、繊維に沿って薄くスライスする。

    湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

    キュウリはよく味がしみこむように、ピーラーで皮をむいて使用する。

  2. 湯葉は水で戻して柔らかくし、キクラゲは茹でて戻してから冷水で冷やす。

    湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

    乾燥キクラゲは湯で戻してから茹でて、氷水に取るとシャキッとした食感が楽しめる。

  3. ボウルにAの調味料を混ぜ合わせておく。

    湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

    あわせ調味料を作っておき、切った材料と混ぜ合わせる。水っぽくならないよう、材料の水分は良く切っておくこと。

  4. 皿に盛り付け、トマトのスライスを添える。

湯葉とキクラゲ、キュウリの和え物

家庭の味をお店の味に

今回の湯葉やキクラゲだけでなく、中華料理ではあらゆる乾物が使われます。代表的なものは、フカヒレ、干しあわび、ツバメの巣、干し貝柱、魚の浮き袋など一風変わったものもあります。干すことによって保存性が高くなるだけでなく、旨味がぐっと増すのが特徴。フカヒレや干しあわび、ツバメの巣などは高級食材。干し貝柱や「蝦粉」と書くむき干しエビなどはスープの出汁などに用います。これらを使うと、家庭の味がお店の味に近づきます。

福永培華 BAIKA FUKUNAGA

酸味のある料理は疲れを感じたとき、食欲がないときにお勧めです。色味をきれいに仕上げたいので、お酢は黒酢ではなく米酢を使いました。湯葉は良質な植物性のたんぱく質、レシチン、ミネラルが含まれ、キクラゲにはビタミンDや食物繊維が豊富に含まれます。見た目には地味で素朴な素材ですが、栄養価はとても高い。湯葉を和え物に使うことはなかなかないかも知れませんが、健康的な献立にも役立つので、ぜひ一度お試しください。

福永培華 BAIKA FUKUNAGA

福永培華 BAIKA FUKUNAGA

1956年生まれ、中国・上海出身。中国の老舗料理店の総料理長を経て、日本へ。東京・六本木『中国飯店』に招聘され8年間にわたり総料理長を務める。その後独立し、『美林華飯店』のオーナーシェフに。今ではポピュラーになった「黒酢の酢豚」を考案したことでも知られる。

美林華飯店

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東京都港区麻布台3-4-10 麻布誠工社ビル2F
電│
03-3583-6568
営│
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席│
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休│
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カード│使用可

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2014.11.04 UP次回は11月17日更新予定です。

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