キノコと手羽先のブイヨンスープ

vol.

トップシェフのヘルシーレシピ

キノコと手羽先のブイヨンスープ

1人分 192kcal 食塩相当量 1.4g

家庭でできるプロの味。
ヘルシーな本格フレンチをお届け。

手羽先で奥深い旨味を
引き出した極上スープ。

 日に日に寒くなるこれからの季節は、温かな料理が恋しい時期でもあります。体を芯から温め、バリエーションも豊富で家庭で簡単に作れるレシピといえば、スープ。フレンチの中でもその歴史は古く、日本料理の椀物のように料理人の実力が問われる琥珀色のコンソメスープ、クリーミーな味わいで人気が高いポタージュスープ、甲殻類の旨味が凝縮したビスク、など実にさまざま。時間をかけて仕込むスープもありますが、今回は手近な素材で手軽に作れるヘルシーなスープをご紹介します。滋味溢れる、栄養豊富なスープは寒い時期にぴったりのひと品です。
 和食や中華と同様、フレンチのスープも味の決め手はだし。プロの場合、味が出るツメ鶏(親鶏雄)や鶏ガラを一度ゆでこぼしてから丁寧に洗い、タマネギやニンジン、ポロネギやブーケガルニと一緒に3時間ほど煮込んでクリアなスープストックを作ります。そのままスープに使うこともあれば、ソースのベースに使うことも。ご家庭ではそこまでたくさんの食材は使わないにしても、手に入りやすい素材の旨味を引き出し、自然なおいしさを目指したいものです。今回使うのは、手羽先。骨付きなので旨味も多く、何より食材としては価格もお手頃なので気兼ねなく使えます。まずは鍋に水、にんにく、しょうがの皮を入れて、手羽先を炊いていきます。

 塩を加えて30分程度煮込んだら、骨から身を外してください。同じ鍋に骨と皮を戻し、さらに煮込んでだしを取ります。途中、アクを取るのを忘れずに。泡状のアクはすくっても、表面に浮いた油は取り除かないこと。この手羽先から出た油は旨味です。おいしいだしになり、手羽先のコラーゲンもたっぷりです。
 秋を代表する味覚といえば、きのこ。今回はしいたけとエノキダケエリンギを使いましたが、しめじやエリンギ、マッシュルームなどお好みのきのこを数種類使ってもいいでしょう。スープがある程度煮詰まってきたら、スライスしたきのこを入れて3~4分ほど軽く煮込みます。水で溶いたコーンスターチや片栗粉を加えて若干のとろみを付けてあげると、味がなじんで食べやすくなります。あとは塩で味をととのえましょう。このスープは油脂がほとんど使われていません。そこでコクと風味付けに、焦がしバターを少量加えます。フライパンにバターを入れて熱し、軽く色づいて香ばしくなったらスープへ。仕上げに千切りのショウガ、ネギを添えて、黒こしょうをふれば完成です。手羽先だけでなく、きのこも天然の旨味が凝縮しています。しっかり食べて、寒さを乗り切りましょう。

材料(4人前)

手羽先

8本

1.8L

ニンニク

4片

シイタケ

4個

エノキダケ

1株

水溶きコーンスターチ(もしくは水溶き片栗粉)

適量

ショウガ(千切り)

適量

万能ねぎ(小口切り)

適量

焦がしバター

30g

小さじ1

黒こしょう

適量
  1. シイタケは石付きを取りスライスする。エノキダケも石付きを取り、1/2に切る。

  2. 鍋に手羽先と水、ニンニク、ショウガの皮を入れ火に掛けて沸かす。アクを取り除き、塩小さじ1を加え、30分ほど炊く。

    ニンニクは皮付きのままでOK。ショウガは臭み消しに効果的。皮を使い、残りは千切りにして仕上げに加える。

  3. (2)の中の手羽先を一度取り出し、骨から身を外して取り置く。骨と皮は、再び(2)の鍋に戻して再度煮込む。

    手羽先は鍋から取り出して骨を取り外し、骨と皮は鍋に戻してスープのだしを取る。骨付きのまま煮込んで、しゃぶりながら食べてもいい。

  4. スープが煮詰まって、量が1.2L程度になったらキッチンペーパー等で濾して、そのスープに(3)で取り置いた手羽先の身と(1)のキノコを入れて3~4分ほど軽く煮る。

  5. 水溶きのコーンスターチで、スープに若干のとろみをつける。味見してみて塩を加減して味をととのえる。

  6. 器に注ぎ、水にさらしたショウガ、小口ネギをちらす。

  7. バターを鍋に入れて火に掛け、軽く色づいて香ばしくなった焦がしバターを熱々のうちに器に注ぎ、黒こしょうを振る。

    フライパンにバターを入れたら、ゆすりながら火を入れていく。まわりが軽く色づいて香ばしくなったら火を止めてスープに注ぐ。

手羽先のブイヨンはいろいろアレンジできるので、基本のだしの取り方を覚えておくと多彩なレシピに応用が効きます。スープはもちろん、煮込み料理や麺もののスープ、カレーのベースなどに使ってもおいしさが際立ちます。フレンチのスープにショウガや万能ねぎなど和の食材は意外な組み合わせに思えますが、どちらも体を温めるだけでなく、味を引き締めてくれる効果が。焦がしバターとの相性もいいので、ぜひお試しください。

飯塚隆太 RYUTA IIZUKA

1968年生まれ、新潟県出身。第一ホテル東京ベイ、ホテル ザ・マンハッタン等を経て1994年に『タイユバン・ロブション』の部門シェフに。その後、渡仏し、二ツ星や三ツ星レストランで修業。帰国後、ジョエル・ロブション氏の系列店で研鑽を積み、2005年に『ラトリエ・ドゥ ジョエル・ロブション』シェフに就任。2011年2月に六本木『Ryuzu』をオープン。ミシュランガイド東京2013より二ツ星を維持する。

Ryuzu

住│
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電│
03−5770−4236
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12:00~14:00LO/18:00~21:30LO
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毎月2回更新

2015.9.28 UP 次回は10月12日更新予定です。

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