ホタルイカと新たまねぎのマリネ

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トップシェフのヘルシーレシピ

ホタルイカと新たまねぎのマリネ

1人分 162kcal 食塩相当量 1.1g

簡単にできるプロの味。
春ならではのヘルシーメニュー。

旬素材の旨味を適切な
“火入れ”で引き立てる。

 季節は春を迎え、野菜や魚貝などの種類も豊富に出回るようになりました。今回のオリジナルレシピはすべて季節の旬素材にこだわって仕立てています。まずは日本海に春を告げる、ホタルイカ。兵庫県、富山県、鳥取県、福井県などが主な産地で5月頃まで漁がおこなわれます。スーパーで売られているものはボイルしてあるのが一般的。新物はとりわけ味噌=はらわたの旨味が際立ちます。全体的に透明感があり身にツヤとハリがあって弾力があり、ふっくらと大きいものを選ぶといいでしょう。和食では酢味噌や生姜醤油で食べることも多いホタルイカですが、少し火を入れて人肌くらいにあたためた方が味噌の香りが一段と引き立ち旨みも増します。
 野菜は新たまねぎと空豆が美味しい季節です。新たまねぎのシーズンは、3月~5月。黄たまねぎや白たまねぎを早取りして乾燥させずに出荷するので、水分が多く実が柔らかいのが特徴です。

 苦味や辛味が少なく、たまねぎ本来の甘味が際立ちます。さっと湯がくだけでも美味しいけれど、それではせっかくの栄養素を逃がしてしまう。特有の歯ごたえと香りを残す程度に、軽い火入れを心掛けましょう。調理はあまり時間をかけないこと。ヘルシーに仕上げるためにオリーブオイルの使用料は少な目にしています。水を加えて蒸し焼きのようにすると水分がいきわたり、少ない油でも早く火が入ります。
 空豆もこの時期に食べたい旬食材です。タンパク質やビタミンB1、B2、カリウムやカルシウムが豊富。さやから出すと一気に鮮度が落ちるので、さや付きで買って、調理する直前にさやから外してください。たっぷりの湯を沸かし、塩を入れて下ゆですると青臭さも和らぎます。ゆで時間は40秒から1分程度、余熱で火が入るので茹ですぎは禁物です。上手に茹でるとホクホクとした食感が味わえます。ホタルイカの濃厚な旨味と新たまねぎの軽快な食感、空豆の自然な甘みにレモン汁の爽やかな風味が一体となった、春ならではのひと皿です。

  1. ホタルイカは目と口を取り除いておく。新たまねぎはくし切りに、空豆は塩を加えた湯で40秒から1分程度下ゆでして、皮をむいておく。

    口当たりが悪くなるので、ホタルイカの目と口を取り除く。口は足の間にあるので、ピンセットなどで取るといい。

  2. フライパンにEXVオリーブオイル、にんにくを入れて火にかける。オイルに香りを移し、新たまねぎを入れて塩をひとつまみ振り、少量の水(分量外)を加えてふたをして軽く火を入れる。

    食感を活かすため、新たまねぎの火入れは軽めに。水を加えて蒸し焼きにすることで、オリーブオイルは少量で済む。

  3. たまねぎがしんなりしたら、レモン汁を加え、ホタルイカに(1)の空豆を加えて、塩ひとつまみをふり、軽く炒める。

  4. 仕上げにEXVオリーブオイルとこしょうをふる。

今回は旬の素材だけで仕立てた春らしいひと皿をご紹介しました。旬を迎えた野菜や魚介は栄養価も高く、手ごろな価格で手に入ることも魅力。その季節ならではの味わいに、食卓もぐっと華やぎます。調理のポイントは“火入れ”。ホタルイカも新たまねぎも軽めに火入れすることで、味噌(=はらわた)の濃厚な風味や新たまねぎのシャキシャキとした食感がいっそう引き立ちます。フレンチの技法で素材の味わいをシンプルに生かした料理です。

飯塚隆太 RYUTA IIZUKA

1968年生まれ、新潟県出身。第一ホテル東京ベイ、ホテル ザ・マンハッタン等を経て1994年に『タイユバン・ロブション』の部門シェフに。その後、渡仏し、二つ星や三ツ星レストランで修業。帰国後、ジョエル・ロブション氏の系列店で研鑽を積み、2005年に『ラトリエ・ドゥ ジョエル・ロブション』シェフに就任。2011年2月に六本木『Ryuzu』をオープン。ミシュランガイド東京2013より二つ星を維持する。

Ryuzu

住│
東京都港区六本木4−2−35
アーバンスタイル六本木B1F
電│
03-5770-4236
営│
12:00~14:00LO/18:00~21:30LO
休│
月曜
席│
35席

カード│使用可

毎月2回更新

2016.4.11 UP 次回は4月25日更新予定です。

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