カツオ梅納豆

vol.

トップシェフのヘルシーレシピ

カツオ梅納豆

1人分 117kcal 食塩相当量 0.9g

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

家庭で簡単にできるプロの味。
組み合わせが旨さを生む和食レシピ。

初夏を告げる旬魚。
ひねりを効かせて極上のひと品に。

 今回の旬食材は「カツオ」です。早春から夏にかけて九州南部から太平洋を北上し、秋になると北海道や三陸北部あたりから南下をはじめる回遊魚として知られています。「初鰹」を含め北上する「上りガツオ」は身が引き締まってあっさりとした味わいが、一方の南下してくる「戻りガツオ」は脂がのっており食感ももっちりしているのが特徴。季節によって違った味わいが楽しめます。旬のカツオは旨味が強いだけでなく高たんぱくで、特に血合いの部分にはビタミンやミネラルなどの栄養も豊富。多彩な料理に活かせますが、旬のおいしい季節にはぜひ生で召し上がってみてください。
 今回は旬のカツオに納豆を合わせてみました。意外に思われる組み合わせかもしれませんが「マグロ納豆」や「イカ納豆」があるように生魚と納豆は思いのほか相性がいいもの。納豆は独特の香りとねばりがあり、カツオとの相乗効果でお互いの旨味を際立たせてくれます。細かくなるまでたたくか、ひきわり納豆を使うといいでしょう。梅干しは種を外してから包丁でよくたたき、練り梅を作ります。オクラはあらかじめ塩ゆでしてから刻みます。食感がよくなるようオクラの種は取り除きます。仕上げは納豆、梅干し、オクラの順に加え混ぜ、さらにからしを加えて混ぜるだけ。お好みで青ネギや大葉、ミョウガを入れてもいいでしょう。カツオの下味としてわずかに塩を振りますが、味付けはそれと梅干しだけ。調味料はほとんど加えていません。素材本来の旨味と薬味の力でおいしさが実感できるひと品です。

 材料もシンプルで工程も少ないレシピですが、ポイントといえばカツオの切り方。食べやすさはもちろん、どのように切るかで味わいを左右します。鯛やヒラメ、あるいはふぐが代表的なように、白身は薄切りにするのが一般的。白身の身質は弾力があり、コリコリとした食感があるので刺身は薄く。反対にカツオやマグロ、ブリのように大きくなる赤身の魚は身質が柔らかくもちっとしているため、比較的厚く切るようにします。種類によって切り分けると、よりおいしく味わえます。包丁はできるだけ、よく切れる包丁を使いましょう。魚はスパッと切ると、生臭みも違います。今回のカツオは厚めに、なおかつ小さ目のブロック状に切り分けてみました。旨味を引き出すため、下味にわずかに塩を当てています。断面の表面積が大きいと塩も多く必要になりますが、小さ目のブロック状なので少量で済みます(塩分を控えている方はここでは塩をふらずに梅干しの塩分だけにします)。皿にカツオを盛り付けたら、薬味納豆を添えて、仕上げに薄くスライスしたニンニクをのせます。高知を代表する郷土料理「カツオのたたき」でもニンニクは欠かせません。高知の人はニンニクをかじりながらカツオを食べるとも聞きます。カツオのおいしいシーズンにぜひお試しください。

材料(2人前)

カツオ梅納豆 材料

カツオ

160g

梅干し

6g

オクラ

4〜6本

納豆(あれば、ひきわり)

30g

ニンニク

少量

からし

少々
  1. 梅干しは種を取り除き、包丁などで叩いて練り梅にする。

  2. オクラは塩ゆでして冷水に取り、縦半分に切って種を取り出し、細かく刻む。

    カツオ梅納豆

    塩ゆでしたオクラは半分にカットし、種を取り除く。箸などを種の下に入れて横に滑らせると簡単にすべて取り除ける。

  3. ボウルに納豆とからし、(1)、(2)を合わせてよく混ぜ合わせる。

    カツオ梅納豆

    細かくたたいた納豆と練り梅、オクラをボウルに合わせる。青ネギや大葉、ミョウガを刻んで合わせてもいい。

  4. カツオは小さなブロック状にカットし、下味に軽く塩(分量外)を当てる。

  5. カツオの上に(3)をのせて、薄くスライスしたニンニクを添える。

    カツオ梅納豆

    カツオは血合い部分を取り除き、ひと口大の大きさにカット。小さなブロック状に切り分けると下味の塩分が控えられる。

カツオ梅納豆

カツオは1本1本個体差が大きく身質も異なるため、プロでも見極めが難しく、さばいてみないと良し悪しが分からない「魚屋泣かせ」と言われる魚です。何より鮮度が命なので、柵の状態であれば赤身や血合いの色が鮮やかなものを選ぶといいでしょう。背側と腹側によっても味わいが異なります。背は赤身が強くさっぱりした味わい、腹側は脂がのっていますが酸化が早く色が変わりやすい。ヘルシーという観点からいえば、背側をお勧めします。

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

1971年生まれ、東京都出身。料理学校卒業後、東伊豆『つるやホテル』、鎌倉の懐石料理『山洞』、日本料理『蝦夷御殿』、ふぐ料理『山田屋』など、有名店にて修業を積み、永田町『瓢亭』では首相官邸出前料理番を任せられる。2000年、恵比寿に『なすび亭』を開店。現在テレビや雑誌などメディアでも幅広く活躍中。料理教室、小学校給食作り、中学校のクッキングクラブに参加するなど、食を通じての社会貢献にも力を注ぐ。

こなす亭

なすび亭

住│
東京都渋谷区恵比寿南2-13-3
電│
080-4622-0730
営│
18:00〜21:00LO
休│
日曜・祝日
席│
カウンター6席、個室6室

カード│使用可

毎月2回更新

2016.6.13 UP 次回は6月27日更新予定です。

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