蒸しナスのささみスープあんかけ

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トップシェフのヘルシーレシピ

蒸しナスのささみスープあんかけ

1人分 84kcal 食塩相当量 0.9g

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

家庭で簡単にできるプロの味。
夏バテ防止に最適のレシピ。

旬のナスはささみの具と
スープあんでさらに美味しく。

 今年もナスが美味しい季節になりました。今回はそんな旬のナスを使った和食らしいひと品をご紹介しましょう。食欲が落ちやすいこの時期は香ばしい焼ナスもいいですが、電子レンジを活用した蒸しナスもおすすめです。最近はIHクッキングヒーターのご家庭も多く、またガスコンロも安全性の配慮からセンサーが感知して自動的に火が小さくなるため、強火でナスを焼き続けることがなかなか出来ません。ラップをして電子レンジで加熱しても美味しく、より手軽で簡単です。夏野菜は総じて体を冷やす作用があるとも言われていますので、夏バテ防止にもぜひレシピに取り入れてみてください。
 ささみは高たんぱくで低カロリーのヘルシー食材なのですが、火加減ひとつで美味しさを損ないがちな素材でもあります。うっかり火を入れ過ぎるとどうしてもパサついてしまいます。そこで仕上げのちょっとしたコツをお教えしましょう。まず、鍋にあんの材料を入れて沸騰したら火を止めてから、ささみを入れてください。100℃から80℃、60℃という感じにゆっくりと温度が下がりながら、ささみにも熱が入っていきます。5分ほどおいておけば、しっとりと柔らかく、中までちゃんと火が入る。こうすればささみの美味しさや食感を損なうこともなく、スープが濁ることもありません。一般的にはささみに塩で下味をつけてから火入れをします。

 こうするとより味がはっきりして、旨みも引き出されます。この場合、わずかな下味でも塩が加わりますので、あんに加える薄口しょう油はやや控えるといいでしょう。合わせるナスは今や産地や種類も豊富。表面にハリとツヤがありヘタの部分のとげがしっかり立っているもの、持った時にずっしりと重さを感じるものを選びましょう。
 蒸したナスとささみの美味しさをひとつにまとめ、さらに旨さを増す「あん」を作ってみました。ささみを火入れしたスープに水溶き片栗粉でとろみを付けるだけ。それだけで十分美味しさが引き出されています。中華料理などでは火を止めて回し入れながら加えていきますが、今回は火を弱火にしてから水溶き片栗粉をおたまに入れて、少しずつ対流させながら混ぜ溶きます。こうするとダマになりにくいので一度お試しください。このあんは万能で、煮物や茶碗蒸しなどにかけてもいいですし、焼き魚や里芋の揚げ物にかけるとツヤ出しにもなります。雑炊やうどんなど、ごはんものや麺類との相性も抜群。今回は鶏の出汁がベースですが、かつお昆布出汁でもとろみを付ければOK。見栄えがよくなるだけでなく、料理のバリエーションが広がります。アクセントにゆずや一味を添えてもいいでしょう。あんかけは口当たりがなめらかになり冷めにくく、体も温まるといわれていますから、同様の効果があるといわれているショウガやねぎをさらに加えると、冷房などで冷えた体を温めるにも役立ちます。暑い夏こそぜひ、あんかけを。体がほっと癒されるはずです。

材料(2人前)

蒸しナスのささみスープあんかけ 材料

ナス

2本

ささみ

2本

しょうが(すりおろし)

適量

万能ねぎ

少々
<あん>

150cc

大さじ3

薄口しょう油

大さじ1
  1. ナスはヘタを切り落として皮をむき、ラップをして電子レンジで加熱する。火が通ったら食べやすい大きさに切り分ける。

    蒸しナスのささみスープあんかけ

    ナスは電子レンジでラップをして加熱する。甘味が引き出されて、素材の持ち味が楽しめる。

  2. 鍋にあんの材料をすべて入れて沸かし、火を止めてから筋取りしたささみを入れる。そのまま5分ほどおき、中まで火が入ったら取り出して、食べやすい大きさに割く。

    蒸しナスのささみスープあんかけ

    沸騰させてから火を止めて、ササミを入れる。100℃の状態から温度が下がりながらも加熱され、熱が入っていく。

  3. ささみを入れた(2)に水溶き片栗粉(分量外)を加えてとろみを付ける。

    蒸しナスのささみスープあんかけ

    火を弱めてから、水溶き片栗粉をおたまに入れて、少量ずつ溶きながら混ぜていくとダマにならない。

  4. 器にナスとささみを盛り付け、あんをかけて、仕上げに刻んだ万能ねぎとおろししょうがを添える。

蒸しナスのささみスープあんかけ

調味料によって呼び方が変わるあん。薄口しょう油で色を控え、素材の持ち味を生かす「銀あん」。しょう油を使いべっこう色に仕上げる「しょう油あん」などがあります。今回は水溶き片栗粉でとろみを付けましたが、お店では葛を使うことも。素材の持ち味が濃い場合はとろみは弱めに、反対に淡泊な素材であれば味は濃いめでとろみも強めがおすすめです。あんを使い分けて、いろいろな料理に応用してみましょう。

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

吉岡英尋 HIDEHIRO YOSHIOKA

1971年生まれ、東京都出身。料理学校卒業後、東伊豆『つるやホテル』、鎌倉の懐石料理『山洞』、日本料理『蝦夷御殿』、ふぐ料理『山田屋』など、有名店にて修業を積み、永田町『瓢亭』では首相官邸出前料理番を任せられる。2000年、恵比寿に『なすび亭』を開店。現在テレビや雑誌などメディアでも幅広く活躍中。料理教室、小学校給食作り、中学校のクッキングクラブに参加するなど、食を通じての社会貢献にも力を注ぐ。

こなす亭

なすび亭

住│
東京都渋谷区恵比寿南2-13-3
電│
080-4622-0730
営│
18:00〜21:00LO
休│
日曜・祝日
席│
カウンター6席、個室6室

カード│使用可

毎月2回更新

2016.6.27 UP 次回は7月19日更新予定です。

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