イワシのガスパチョ

vol.

トップシェフのヘルシーレシピ

イワシのガスパチョ

1人分 196kcal 食塩相当量 1.4g

プロの技を簡単に再現、
見た目も華やかなひと皿。

飲むサラダ感覚で楽しめる、
野菜たっぷり冷製スープ。

 ガスパチョは、スペイン、ポルトガルで親しまれている冷製スープ。日本に紹介されているスペイン料理の中でもとてもポピュラーなもので、レストランやバルで食べたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。材料はトマトにキュウリ、タマネギと、野菜が中心で、「飲むサラダ」ともいえるヘルシーな1品。暑さの厳しい季節に好まれる料理ですが、ここ数年、真夏の暑さ同様に残暑も厳しくなる一方の日本では、まだまだ冷たいスープを体が欲する気候が続きそうです。
 今回ご紹介するのは、私の店でもお出ししているイワシのガスパチョのレシピ。冷たいガスパチョとワカモレ(メキシコ料理のサルサソースの一種)に、アツアツのイワシを載せてお出しする1皿です。店ではイワシのコンフィを仕込んで作りますが、ご家庭ならばオイルサーディンでも十分おいしく仕上がります。
 ガスパチョ自体は、スペインなどでは家庭でも親しまれているとてもポピュラーな料理なので、基本の作り方はとても簡単。角切り野菜の形を残したもの、ミキサーでしっかりと滑らかにしたものと、作り手ごとのレシピがありますが、私はミキサーで食感よく滑らかに仕上げます。

 そのため、色を悪くするキュウリの皮や、もろもろとした食感の原因になるバゲットのクラムは除いてミキサーにかけます。野菜がしっかり液状になったところに、オリーブオイルを加えていくと、乳化作用で液体にとろみが出ます。ワカモレは、氷水を入れたボウルを用意し、冷やしながら作ること。材料をすべて揃えるのが難しいときは、アボカドと市販のフレンチドレッシングで作っても構いません。
 冷たいものと熱いものを一緒に盛り付け、温度の差を楽しませるのはガストロノミーの世界で用いられる技法。ガスパチョとワカモレはとにかく冷たく、サーディンはアツアツで盛り付け、テーブルに運んだらすぐに食べるとよいでしょう。口に入れた瞬間は、冷たさと熱さのギャップが楽しく、滑らかで冷たいスープは、残暑で食欲が減退しているときでもするりと胃に収まります。心地よい酸味のあるさっぱりとした味わいに、心も体もリフレッシュするはず。赤、緑と彩りも美しく、五感にうったえかける料理は、おもてなしにも活用できます。

材料(4人前)

ガスパチョ

トマトジュース

小1缶

キュウリ

40g(1/3本)

タマネギ

25g(1/4玉)

バゲット

8g

トマト

1/3個

タバスコ

適量

レモン汁

適量

オリーブオイル

大さじ1

1g
ワカモレ(サルサの一種)

アボカド

80g

レモン汁

5ml

ライム汁

5ml

エシャロット(みじん切り)

20g

エストラゴン(みじん切り)

4g

生クリーム(35%)

10ml

4g

胡椒

適量

オイルサーディン

80g

シブレット(みじん切り)

適量
  1. ガスパチョの野菜を用意する。トマトはヘタを取って皮ごと、キュウリは皮を剥いて使う。タマネギはヘタを取っておく。バゲットはクラスト(外側の焼き色が付いた部分)を取り除き、適当な大きさに切っておく。

    バゲットはそのままミキサーにかけると、最後まで固い食感が残るため、クラストは外して使う。

  2. ミキサーにトマトジュース、トマト、キュウリ、タマネギ、バゲットを入れて回す。おおむね混ざったらレモン汁を加え、さらに回す。味をみて酸味が足りなければレモン汁を足す。

  3. さらにオリーブオイルを少量ずつ加える。加えるたびにミキサーを回して撹拌する。 全体が滑らかになったらタバスコを加え、塩で味を調える。氷水や冷凍庫でキンキンに冷やしておく。

    オリーブオイルを加え、しっかり撹拌して乳化させることで、全体を滑らかに仕上げることができる。

  4. オイルサーディンをフライパンや電子レンジで加熱し(電子レンジ使用時は耐熱皿に移すこと)、バーナーで軽く焼き目を付ける。(バーナーが無い場合はアルミフォイルにのせて魚焼きグリル、トースターを使用すると、温めながら焼き目を付けることができる。)

  5. ワカモレを作る。氷水を入れたボウルを用意する。その上にそのボールより大きめの別のボウルを載せ、2cm角に切ったアボカドと残りの材料を加え、スプーンで潰しながら混ぜる。粒が消えるまでしっかり混ぜて、味を見てレモン汁(分量外)、塩、胡椒で味を調える。

    氷水を入れたボウルで、しっかりと冷やしながら混ぜる。

  6. しっかり冷やした皿にガスパチョを流し、真ん中にワカモレと温めたサーディンを盛り付ける。

トマトは低カロリーで栄養素が豊富に含まれるヘルシー食材です。さまざまな栄養素の中で、近年、最も注目されているのが赤色の元となるリコピン。抗酸化作用があり、血管や血液の酸化を防ぐことで、動脈硬化などの生活習慣病を予防する作用があるとされています。ほかにも美容効果や風邪予防に役立つビタミンC、老化を抑止するビタミンEなどをバランスよく含んでいます。アボカドもまた、栄養価の高い食品としてギネスに認定されているほど。とりわけ皮膚の新陳代謝に必要なビタミンB6が豊富で、美肌効果があるといわれています(しかし「森のバター」とも言われるほどカロリーは高めなので気になる人は食べ過ぎに注意です)。ワカモレ入りのガスパチョで、ヘルシーライフの強い味方、トマトとアボカドをおいしく摂取して下さい。

掛川哲司 SATOSHI KAKEGAWA

1978年、横浜生まれ。箱根『オーベルジュ・オー・ミラドー』、青山『ナリサワ』での修業を通じ、フレンチ、ガストロノミーの技術と考え方を体得。表参道『デイルズ・フォー・オーガニック』のシェフを経て、2012年、「港町のビストロ」をコンセプトにした『ata』を代官山にオープン。レストランクオリティの料理をビストロの気軽さで楽しめる店として話題を呼ぶ。缶詰の商品開発やプロデュース業など、店の外でも活躍。

ata

住│
東京都渋谷区猿楽町2-5 佐藤エステートビル3号館1F
電│
03-6809-0965
営│
17:00~翌2:00
休│
日曜
席│
24席

カード│使用可

毎月2回更新

2016.9.12 UP 次回は9月26日更新予定です。

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