カツオと水なすのコンディマン

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トップシェフのヘルシーレシピ

カツオと水なすのコンディマン

1人分 196kcal 食塩相当量 1.7g

プロの技を簡単に再現する
ごちそう感のあるひと品。

油を使わずに焼くカツオを
たっぷり旬野菜とともに。

 秋の味覚として食いしん坊たちが待ち望むもののひとつに、カツオがあります。魚体が大きく、脂がしっかりと乗った戻りガツオは、春のさっぱりとした初ガツオとはまた違ったおいしさがありますよね。カツオは良質のたんぱく質ほか、内臓の働きを助けるタウリン、成人病予防に効果があるといわれるDHAなどを豊富に含む食材です。油を使わずしっかりと熱したフライパンで焼くことで、藁焼きのように香ばしく仕上がり、食欲をそそります。そこに野菜たっぷりのコンディマン(薬味)を添えて召し上がっていただく。今の時期、私の店でもお出ししている人気メニューです。
 「コンディマン(condiments)」はフランス語で薬味や手作り調味料のこと。ペーストやピュレ状のものから素材の形を残したものまでさまざまな形状がありますが、肉や魚料理に添えられ、皿を彩ります。多めにつくっておけばいろいろ使えるので便利です。藁焼き風のカツオには、少しにんにくを利かせた水なすのコンディマンを添えます。

 皮が薄く、灰汁が少なく、水分をたっぷりと含んだ水なすは、5月から11月くらいまでが美味しい時期。きゅうりやトマトなどの野菜も使い、彩りと食感もよい、サラダ感覚に仕上げています。
 切った野菜をシンプルなヴィネグレット(ドレッシング)で和えるだけですから、ご家庭でも簡単におつくりいただけます。サラダの基本と同じで、いかにヴィネグレットを野菜にしっかり絡めるかがおいしさの鍵。そこで重要な役割を担うのが、オクラ。薄切りにしたオクラをヴィネグレットとしっかり混ぜることでその粘りが出て、野菜ひとつひとつに絡まり、それぞれをつなぐ役目を果たします。野菜はあえて少し不揃いな部分が残るように切ると、食感もよくなります。見た目にも、野菜が活き活きした表情に見えますよね。コンディマンは混ぜたらすぐに食べることも重要。時間が経つと野菜の水分が出て、漬物のようになってしまいます。カツオも冷蔵庫から出してすぐに焼いたものを盛り付けると、外はアツアツ、中はひんやりの温度差も楽しいひと皿に。旬の食材に感謝したくなりますね。

材料(2人前)

カツオ

100g

水なす

1/3本

キュウリ

1/3本

赤・黄トマト

各1個

ケッパーベリー

3粒

バジルの葉

1枚

黒胡椒

5g
ヴィネグレット(ドレッシング)

(多めに作って、1人分大さじ1)

レモン

70g

オリーブオイル

70g

ひまわりオイル

140g

7g

にんにく

2片

オクラ

1/2本
  1. 野菜を準備する。キュウリは麺棒等で叩いて食べやすい大きさにする。オクラは薄切りにする。水なすは包丁で皮に切り目を入れて、手で割る。トマトは半割りにし、バジルはみじん切りに。

    水なす、キュウリは包丁できれいに切りそろえないほうが、ヴィネグレット(ドレッシング)がよくなじむ。

  2. 包丁でつぶしたにんにくと絞ったレモンとほかのヴィネグレットの材料をボウルに入れて、ホイッパーでよく混ぜる。乳化したらオクラを入れ、粘りが出るまでしっかり混ぜる。

    オクラのネバネバを利用して、粘度のあるヴィネグレットに仕上げます。

  3. (2)にキュウリ、水なす、トマト、ケッパーベリーを加えてさっくり混ぜ、バジル、黒胡椒を加えて味を調える。

  4. カツオは皮を剥き、フライパンを火にかけ、煙が立つくらいしっかり熱したら、皮が付いていた面から順に周りを焼く。このとき、油はひかないこと。全面に焼き色が付いたら、食べやすい厚さにスライスして皿に盛り、別皿に(3)のコンディマン(薬味)を添える。

    油をひかないで焼くことで、藁焼きのような香りが出ます。

カツオは鮮明な赤色で、皮と身の間に脂がたっぷりとあるものを選びましょう。魚の中でも傷みやすいので、新鮮なうちに食べること。水なすは大阪泉州の伝統野菜。絞ると水が出るほど水分が多く、古くは農作業時に喉の渇きをいやすため、畑の端に植えていたといういい伝えがあるほど。茄子全般にいえることですが、切り口が新しくガクの部分のとげが鋭いものが新鮮な証拠。皮がつややかで実に張りのあるものを選ぶといいでしょう。紫色の皮には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれていて、血栓予防や眼精疲労の予防にも効果があるといわれています。

掛川哲司 SATOSHI KAKEGAWA

1978年、横浜生まれ。箱根『オーベルジュ・オー・ミラドー』、青山『ナリサワ』での修業を通じ、フレンチ、ガストロノミーの技術と考え方を体得。表参道『デイルズ・フォー・オーガニック』のシェフを経て、2012年、「港町のビストロ」をコンセプトにした『ata』を代官山にオープン。レストランクオリティの料理をビストロの気軽さで楽しめる店として話題を呼ぶ。缶詰の商品開発やプロデュース業など、店の外でも活躍。

ata

住│
東京都渋谷区猿楽町2-5 佐藤エステートビル3号館1F
電│
03-6809-0965
営│
17:00~翌2:00
休│
日曜
席│
24席

カード│使用可

毎月2回更新

2016.9.26 UP 次回は10月10日更新予定です。

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