キャベツ煮込みラーメン

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トップシェフのヘルシーレシピ

キャベツ煮込みラーメン

1人分 189kcal 食塩相当量 1.5g

具材はキャベツ“だけ”のおいしさ
上品で優しい春の味。

じっくり徹底的に火を入れて
野菜の旨味だしを引き出す。

 春キャベツのおいしい季節ですね。柔らかく、みずみずしく、甘みがしっかりある。今回は麺料理を作りますが、普通ならいくつかの食材を入れるものですよね。しかし、今回は「春キャベツだけ」。それだけで、十分においしいラーメンができあがります。
 キャベツが主役なので、たっぷり使いましょう。水からじっくり煮ていきます。旨みや甘みの強い野菜は、煮ることで旨味が出ます。キャベツを柔らかくしながら、しっかりと旨味をだすのがポイント。水の量を少なめにすることで、凝縮感のある旨味だしができ上がります。淡い黄緑色が、火を通すことで鮮やかになる。春の色合いですね。クタクタに柔らかくなったら、煮汁の味を見てみて下さい。甘さに驚くはずです。ここに調味料を加え、水溶き片栗粉でとろみを付けるだけ。だしの凝縮感を出すために、あえて少量の水で作っているので、とろみを付ける前に水の量が少ないかな、と感じたら、少しだけ水を足して下さい。

 あんかけそばは、麺をゆで過ぎないのが鉄則です。ゆで加減はスパゲッティなどでいうところのアルデンテを目指して下さい。生麺は一瞬でゆで上がるので、キャベツのあんが完成する頃を見計らってゆで始めること。同時が大変なら、完成してからでも大丈夫です。あとは湯を切って器に盛り、あんをかけたら出来上がり。
 食べてみると、キャベツだけなのに全然もの足りなさを感じないはずです。キャベツを煮る際に鶏のだしを使ってもいいですが、水でも十分旨みが乗ってくる。中華でよく使うニンニクや唐辛子の香味や辛みにも頼らない、シンプルで、滋味深く、優しい春の味です。私の店では、締めの食事を少量ずつ、お好きなだけ召し上がっていただくのですが、キャベツ煮込みラーメンは、色々な料理を召し上がった後でも、するりと食べられてしまうと好評です。ほかの具材、例えば豚肉やイカなどはキャベツと好相性なので、加えてもおいしいのですが、ここはあえてキャベツ“だけ”というのが、上品なプロの味づくりです。

材料(2人前)

キャベツ

200g

中華麺

100g

300cc

大さじ1

2g

砂糖

小さじ1

片栗粉

大さじ1(少量の水で溶く)

ねぎ(みじん切り)

少々

白こしょう

少々
  1. キャベツを食べやすい大きさに切る。鍋に水、キャベツを入れ、柔らかくなるまでコトコト煮る。

    少ない水でキャベツがしっかり柔らかくなるまで煮ることで、凝縮感のあるいい野菜だしが取れる。

  2. (1)に酒、塩、砂糖を加えてさらに煮て、水溶き片栗粉でとろみをつける。とろみを付ける前に水気が少なすぎると感じたら、様子を見ながら少量の水を加えるとよい。

  3. (2)が仕上がるタイミングに合わせて中華麺をゆでる。

    あんかけそばにするので、麺は硬めにゆでる。

  4. 麺の湯を切って器に盛り、キャベツの餡をかける。ねぎと挽きたての白こしょうをかける。

葉の緑色が強く、葉がぎゅっと巻かれていて、手で持ったときにずっしり重い冬キャベツに対し、葉の巻きがゆるく、内部まで淡い黄緑色をしているのが春キャベツ。水分が多く甘いので、生食用として人気がありますが、強い甘みを持つゆえに上品でいい旨味だしが出るのは、今回の料理でおわかりいただけるかと思います。栄養価も非常に高い野菜で、ビタミンC、K、カルシウム、カロテンが豊富。低カロリーで食物繊維も豊富ゆえ、たっぷり食べても安心のヘルシー食材。旬は3~5月。あまり濃い味付けをせず、キャベツそのものの甘みを味わう料理で存分に楽しんで下さい。

古田等 HITOSHI FURUTA

1956年生まれ、岐阜県郡上市出身。22歳で『開化亭』をオープン。中華料理の本流を踏まえながら、独創的なアイデアとテクニックでオリジナリティ溢れる美味を生み出す。2014年12月23日に東京・銀座に『Furuta』をオープン。旧店を長男に託し、カウンター8席の新天地で新たなステージに挑戦。食材や調理法の組み合わせは秀逸で「鮎の春巻き」「冷製ビーフン キャビアの純正ごま油和え」等、スペシャリテも多数。

Furuta

住│
東京都中央区銀座1-21-14
電│
03-3535-5550
営│
17:00~最終入店20:30
休│
日曜、月曜
席│
8席

カード│使用可

毎月2回更新

2018.4.23 UP 次回は5月7日更新予定です。

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