魚と野菜でおいしい酢の物を作る5つのこと - 「おいしい」のコツ - vol.18

vol.

「おいしい」のコツ

魚と野菜でおいしい酢の物を作る5つのこと

三食のうち一品くらいは、酸味を効かせた料理があるといいものです。
その酸味のもととなるのは「酢」ですが、これは調味料の中でも個性が強く、
噛めば噛むほど唾液がどんどん出てきてしまい、
口の中で味が薄まりがちです。ですから、調理をする際は、
食べた時にどんな味わいになるかを計算して味を調えてください。
コツは、素材に味を「つける」のではなく、「引き出しておく」ことにあります。
余分な水分を抜いて素材自体の味を凝縮させておけば、
酸味と素材の滋味がバランスよく味わえる絶好の料理になるのです。
今回は二杯酢と三杯酢の違いと作り方、
魚と野菜の下ごしらえと、酢との組み合わせをお教えします。

魚と野菜でおいしい酢の物を作る5つのこと - 「おいしい」のコツ - vol.18

「おいしい」のコツ

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魚と野菜でおいしい酢の物を作る5つのこと

三食のうち一品くらいは、酸味を効かせた料理があるといいものです。
その酸味のもととなるのは「酢」ですが、これは調味料の中でも個性が強く、
噛めば噛むほど唾液がどんどん出てきてしまい、
口の中で味が薄まりがちです。ですから、調理をする際は、
食べた時にどんな味わいになるかを計算して味を調えてください。
コツは、素材に味を「つける」のではなく、「引き出しておく」ことにあります。
余分な水分を抜いて素材自体の味を凝縮させておけば、
酸味と素材の滋味がバランスよく味わえる絶好の料理になるのです。
今回は二杯酢と三杯酢の違いと作り方、
魚と野菜の下ごしらえと、酢との組み合わせをお教えします。

「二杯酢」と「三杯酢」の違い

「二杯酢」と「三杯酢」の違い

 「酢じょう油」ともいわれるように、酢としょう油を1:1で合わせたものが「二杯酢」。酢としょう油、砂糖を1:1:1の割合で混ぜ合わせたものが「三杯酢」です。
 今回の太刀魚やサバなど、脂がのった魚やイカ、海老、ホタテ、あわびなどは「二杯酢」。きゅうりや貝などは「三杯酢」。油脂があるものは糖分を入れないですっきりと仕上げるのが、日本料理の知恵。それぞれ素材に応じた酢の使い分けを覚えておきましょう。

「二杯酢」と「三杯酢」の違い

「二杯酢」と「三杯酢」の違い

 「酢じょう油」ともいわれるように、酢としょう油を1:1で合わせたものが「二杯酢」。酢としょう油、砂糖を1:1:1の割合で混ぜ合わせたものが「三杯酢」です。
 今回の太刀魚やサバなど、脂がのった魚やイカ、海老、ホタテ、あわびなどは「二杯酢」。きゅうりや貝などは「三杯酢」。油脂があるものは糖分を入れないですっきりと仕上げるのが、日本料理の知恵。それぞれ素材に応じた酢の使い分けを覚えておきましょう。

「二杯酢」の魚には塩と酢を補う

 素材にただ酢をかけただけでも、味をつけたものに酢をかけても、酢の物にはなりません。特に魚は、素材にある余計な水分を抜き滋味を引き出した上で、そこに酢を含ませるのが、おいしい酢の物を作る大切なポイント。
 「二杯酢」だけで素材を食べるとしたら、わかめくらい。なぜなら「二杯酢」のしょう油の塩分では、生魚は食べにくいからです。ではどうするか? 魚の方にあらかじめ塩をして、酢に浸けて、「二杯酢」の塩分濃度と差を埋めるのです。
 これは、塩の力で素材の水分を抜き、そこに酢を含ませるという調理方法でもあるということ。水分の抜き方が足りなければ、いくら酢につけても芯まで入っていきません。酸味は素材が持つ天然の甘味を浮き上がらせる役を果たすのです。

「二杯酢」の魚には塩と酢を補う

「二杯酢」の魚には塩と酢を補う

「二杯酢」の魚には塩と酢を補う

 素材にただ酢をかけただけでも、味をつけたものに酢をかけても、酢の物にはなりません。特に魚は、素材にある余計な水分を抜き滋味を引き出した上で、そこに酢を含ませるのが、おいしい酢の物を作る大切なポイント。
 「二杯酢」だけで素材を食べるとしたら、わかめくらい。なぜなら「二杯酢」のしょう油の塩分では、生魚は食べにくいからです。ではどうするか? 魚の方にあらかじめ塩をして、酢に浸けて、「二杯酢」の塩分濃度と差を埋めるのです。
 これは、塩の力で素材の水分を抜き、そこに酢を含ませるという調理方法でもあるということ。水分の抜き方が足りなければ、いくら酢につけても芯まで入っていきません。酸味は素材が持つ天然の甘味を浮き上がらせる役を果たすのです。

素材の皮に包丁を入れる

素材の皮に包丁を入れる

 今回「二杯酢」は太刀魚を使いました。キラキラとした銀皮は太刀魚の特徴であり、値打ちともいえますが、この皮にあらかじめ包丁を入れておきます。皮が口に残らないようにするためでもありますが、包丁を入れておくとここから「二杯酢」が染み込み、旨味を引き出します。
 これは他の素材も同様です。まわりを酢で締めて、中は生の仕上げを目指しましょう。

素材の皮に包丁を入れる

素材の皮に包丁を入れる

 今回「二杯酢」は太刀魚を使いました。キラキラとした銀皮は太刀魚の特徴であり、値打ちともいえますが、この皮にあらかじめ包丁を入れておきます。皮が口に残らないようにするためでもありますが、包丁を入れておくとここから「二杯酢」が染み込み、旨味を引き出します。
 これは他の素材も同様です。まわりを酢で締めて、中は生の仕上げを目指しましょう。

きゅうりは塩もみ、切り方にも工夫を

きゅうりは塩もみ、切り方にも工夫を

 「三杯酢」に最適なのが、きゅうりです。へたに近い部分は皮が固いので包丁でむいておけば、口あたりが格段によくなります。そのままでは青臭いので、塩をして板ずりをしましょう。凹んでいる部分も手で丁寧に塩を揉み込みます。
 きゅうりに塩が浸透して汗をかいてきたら、水でさっと洗います。切り方はあまり薄過ぎると、食べた時に存在感がなくなるので適度な厚みが欲しいところ。1枚目から4枚目がつながっている切り方の場合、また違った歯触りが楽しめます。
 あとは海水程度の塩水につけてから、さらし等にとって水気を取ながら揉み込みます。色が変わってしんなりとしたら、「三杯酢」と合わせましょう。

きゅうりは塩もみ、切り方にも工夫を

きゅうりは塩もみ、切り方にも工夫を

 「三杯酢」に最適なのが、きゅうりです。へたに近い部分は皮が固いので包丁でむいておけば、口あたりが格段によくなります。そのままでは青臭いので、塩をして板ずりをしましょう。凹んでいる部分も手で丁寧に塩を揉み込みます。
 きゅうりに塩が浸透して汗をかいてきたら、水でさっと洗います。切り方はあまり薄過ぎると、食べた時に存在感がなくなるので適度な厚みが欲しいところ。1枚目から4枚目がつながっている切り方の場合、また違った歯触りが楽しめます。
 あとは海水程度の塩水につけてから、さらし等にとって水気を取ながら揉み込みます。色が変わってしんなりとしたら、「三杯酢」と合わせましょう。

近代日本料理の「フルーツ酢」にもチャレンジ

近代日本料理の「フルーツ酢」にもチャレンジ

近代日本料理「フルーツ酢」を作ってみましょう

近代日本料理「フルーツ酢」を作ってみましょう

 もともとは「ぽん酢」が発想の原点です。「三杯酢」の砂糖の代わりに、オレンジの甘味を加えました。酸味はだいだい、香りにゆずやすだち、苦味と味に個性を出すのはグレープフルーツ。これらの果汁にしょう油を加えれば完成です。
 甘味と酸味、苦味が調和して、色味もきれいな仕上がりです。そのまま飲んでも美味しい「フルーツ酢」は、油脂のある素材、お肉との相性もいい。
 まず古典として「二杯酢」と「三杯酢」を。そしてもひとつ、近代的な日本料理の酢の物として「フルーツ酢」を覚えておくと、応用の幅も広がります。

近代日本料理「フルーツ酢」を作ってみましょう

近代日本料理「フルーツ酢」を作ってみましょう

 もともとは「ぽん酢」が発想の原点です。「三杯酢」の砂糖の代わりに、オレンジの甘味を加えました。酸味はだいだい、香りにゆずやすだち、苦味と味に個性を出すのはグレープフルーツ。これらの果汁にしょう油を加えれば完成です。
 甘味と酸味、苦味が調和して、色味もきれいな仕上がりです。そのまま飲んでも美味しい「フルーツ酢」は、油脂のある素材、お肉との相性もいい。
 まず古典として「二杯酢」と「三杯酢」を。そしてもひとつ、近代的な日本料理の酢の物として「フルーツ酢」を覚えておくと、応用の幅も広がります。

おいしい酢の物の作り方

 以上の5つのコツをしっかり押さえたら、今度は映像で、おいしい酢の物の作り方を見てみましょう!

太刀魚と野菜でおいしい酢の物を作る5つのこと