かしこいレシピ

03

家弁を活用しよう
〜 手間を省きながら、おいしく楽しく健康管理 〜

多様化するライフスタイルで活用される「家弁」

「家弁(いえべん)」とは、家で食べるための手作り弁当のこと。かつては主婦が夫や子どものお弁当を作るついでに自分用にも作るというケースが多かったのが、最近では、高齢者のお昼ご飯や、帰宅が遅い夫や塾通いの子どものための作り置きの食事としても家弁が活用されています。

持ち運ぶお弁当と違って、中身がずれたり汁が漏れたりという心配がないので、詰めるものを選ばないのが家弁のいいところです。また、「洗い物が少なくて済む」「食べる量を把握しやすい」といったメリットも。

お弁当だから、と特別に構える必要はありません。いつも食卓で食べているものを詰めてもよし、片づけてしまいたい残り物を詰めてもよし。お弁当にすると見た目や気分が変わり、そのまま食べるのとはまた違った味わいや楽しみが生まれます。

上手に手間を省きながら、健康管理にもつながる家弁のコツを、お弁当コンサルタントで料理家の野上優佳子さんに伺いました。

下ごしらえはまとめて。
上手に使いまわす「かしこい家弁」

お弁当作りのコツは「毎回1から全部作ろうと思わないこと」と野上さん。
基本的に、

  • ①肉か魚
  • ②野菜
  • ③常備菜

の3つがあれば、お弁当にもふだんの食事にも展開できると言います。①と②は味つけはせず、火を通した状態にしておくことがポイント。そうすれば味をその都度変えることができ、同じ食材でも飽きずに使い切ることができます。

今回は、

  • ①ゆで鶏
  • ②ゆでた小松菜
  • ③ひじきの煮物

の3つを使って献立の展開例を紹介していただきました。> 「ゆで鶏」の作り方はこちら

朝食

  • 〇 ゆで鶏のスライス ぽん酢しょうが
  • 〇 小松菜のおかか和え
  • 〇 ひじきの煮物
  • 〇 ご飯、味噌汁

昼食

  • 〇 ゆで鶏ときゅうりのピリ辛和え
  • 〇 小松菜のごま和え
  • 〇 ひじき混ぜご飯 炒り卵のせ

夕食

  • 〇 ひじき入りオムレツ
  • 〇 ゆで鶏のサラダ
  • 〇 小松菜の味噌汁
  • 〇 おにぎり

おいしく見える詰め方のルール

せっかくお弁当箱に詰めるのだから、見た目にもこだわりたいもの。「おいしそうに見えるには、赤、緑、黄、茶(黒)、白の5色が入っていること。とにかく5色を使うことで見栄えが良くなるだけでなく、栄養バランスも整いやすくなり、味の幅も広がります」と野上さん。

5色それぞれのおかずを用意するのではなく、お弁当を詰めてみて足りない色があれば足す、という程度に気楽に考えるのがコツ。ここでは先にご紹介した3つの基本のおかずに梅干しで赤を、炒り卵で黄色をプラスしました。ほかにもいくつか色を足すのに便利な食材をピックアップ。食材だけでなくケチャップなどの調味料も1色としてカウントすれば意外と簡単に5色がそろうので参考にしてみてください。

  • 白米、カリフラワー、
    れんこん、ゆで卵の白身など。
  • 梅干し、ミニトマト、
    ケチャップ、赤パプリカ、
    人参など。
  • 醤油で味つけしたおかず、
    ひじき、のり、黒ごま、
    塩昆布、かつお節など。
  • 醤油で味つけしたおかず、
  • ひじき、のり、黒ごま、
    塩昆布、かつお節など。

  • 卵、たくあん、カレー粉、
    コーン、かぼちゃなど。
  • 葉物野菜、ブロッコリー、
    枝豆、刻みねぎ、青じそ、
    青のり、パセリなど。

家弁は「器を使って食べるものを、お弁当箱に詰めるだけ」という簡単な行為ですが、新たな食の楽しみをもたらしてくれます。家弁用にちょっと素敵なお弁当箱を用意すれば、さらに楽しみは広がります。最近は持ち運びの機能性より、自宅での使いやすさを重視した家弁専用のお弁当箱なども売られているので、ぜひお気に入りを一つ見つけて、家弁生活を始めてみませんか?

味噌玉で1杯から手軽にお味噌汁

お弁当でも温かい味噌汁が一杯あると、栄養バランスも満足感もぐっとアップ。味噌玉とは、味噌小さじ2に具材を混ぜて丸めたもの。作り置きしておくとお湯を注ぐだけでいつでも好きな時にお味噌汁が飲めるので便利です。冷凍保存も可。

奥:すりごま&とろろ昆布の味噌玉
右:刻みねぎ&揚げ玉の味噌玉
左:豆麩&青じそ味噌玉

野上優佳子先生料理家、弁当コンサルタント。中学1年の頃からお弁当を作り続けて30年、経験に裏付けられた実用性と汎用性に富むレシピに定評がある。著書は『野上優佳子のお弁当おかずの方程式』(ワニブックス)、『悩まず作れる!おべんとうの手引き』(笠倉出版)など多数。

1品ずつは小さなおかずでも、詰め合わせると立派な一食に変身。豆ご飯のお弁当

常備菜として作り置き
「厚揚げの醤油煮」「人参の味噌きんぴら」

ゆでた野菜をアレンジ
「豆ご飯」「里芋のごま和え」「かぼちゃサラダ」

 + 
豆ご飯

材料
  • 枝豆(塩ゆでしたもの)10房程度
  • 絹さや(塩ゆでしたもの)6枚
  • ご飯茶碗一杯強
作り方
  1. ご飯に枝豆とせん切りにした絹さやを加えて混ぜる。


厚揚げの醤油煮

材料
  • 厚揚げ1/2枚
  • みりん大さじ1
  • 50ml
  • 砂糖大さじ1
  • 醤油大さじ2
作り方
  1. 厚揚げは食べやすい大きさに切り、熱湯をかけて油抜きする。
  2. 鍋にすべての材料を入れて火にかけ、沸騰したらふたをして弱火で15分、煮汁がなくなるまで煮る。火を止めてそのまま冷ます。


里芋のごま和え

材料
  • 里芋(ゆでたもの)1個
  • すりごま(黒)小さじ1
  • しょうゆ小さじ1/2
  • 醤油小さじ1/2
作り方
  1. 里芋は1.5cm角に切る。すりごま、しょうゆ、砂糖を混ぜ合わせ、里芋を加えて和える。


人参の味噌きんぴら

材料
  • にんじん50g
  • ごま油小さじ1
  • 味噌小さじ1
  • 小さじ2
作り方
  1. にんじんは拍子木切りにし、味噌は水で溶いておく。
  2. フライパンにごま油を熱し、弱めの火加減でにんじんをじっくり炒める。火が通ったら水で溶いた味噌を加え、火を強めて汁けを飛ばす。


かぼちゃサラダ

材料
  • かぼちゃ(ゆでたもの)70g
  • 1つまみ
  • マスタード少々
  • マヨネーズ大さじ1
作り方
  1. かぼちゃはさいの目切りにして耐熱皿に並べ、ふんわりとラップをして電子レンジで温める。
  2. 熱いうちにフォークなどでつぶし、塩を加えて混ぜる。荒熱が取れたらマスタードとマヨネーズを加えて和える。

次回は「筋力UP!の間食のすすめ」です。
お楽しみに!