かしこいレシピ

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お父さんが作る休日ごはん
〜 家族が喜ぶポイントを押さえよう 〜

家族のために料理をするお父さん、増加中

近年、家族のために料理をするお父さんが増えています。 子どもを持つ30〜49歳の男性400人を対象に行ったアンケート調査「現代の父親の食生活、家族で育む食」(農林中央金庫)によると、料理を作るお父さんの割合は29.8%(2006年)→52.5%(2013年)と大幅に増加。また、「夫の家事実態に関する調査」(楽天リサーチ)では、夫が料理を作る理由の1位に「妻や家族等を喜ばせたいから(42.3%)」がランクイン。2位の「料理をすることが好きだから」(29.0%)を大幅に上回っています。

料理をする男性はそれまでも一定数いましたが、これらの結果から見えてくるのは、自分の楽しみとして趣味的に料理をする男性ではなく、家族のために料理をするお父さんが増えている、ということ。

そんなお父さんたちが作る料理のTOP3は「カレー」「チャーハン」「パスタ」。簡単に作れて子どもにも人気のメニューが並びます。ただ、これらの料理は一皿で完結してしまうので栄養バランスが偏ってしまいがち。せっかく家族のために作るのなら、ちょっとひと工夫してヘルシーさも意識したいですね。

そこで、男性むけの料理教室も開催している管理栄養士の伊藤晶子先生に、簡単でおいしく、見栄えもよくて栄養バランスにも配慮した、かしこい「パパごはん」についてお伺いしました。

参考:
農林中央金庫「第2回現代の独身20代の食生活・食の安全への意識」2014年4月
https://www.nochubank.or.jp/efforts/research.html
楽天リサーチ「夫の家事実態に関する調査」2011年6月
https://research.rakuten.co.jp/report/20110609/

パパごはんは野菜使いが決め手

パパごはんでまず気をつけたいのが野菜不足にならないこと。例えばお父さんがよく作る料理ナンバー1のカレー。定番具材のじゃが芋、人参、玉ねぎもいいけれど、旬の野菜を使えば季節感も出て、いろんな栄養を摂ることにもつながります。冬なら大根や白菜、ほうれん草。秋ならきのこ。カレーだけでなくシチューも同様にアレンジできます。

また、カット野菜や冷凍野菜などの下処理済みのものは手間が省け、包丁スキルに自信のない人にとって強い味方です。

「生の野菜を常にいい状態で冷蔵庫に揃えておくことは難しいですよね。最近は冷凍の野菜も種類が豊富で、根菜の煮物やきんぴらなどの冷凍野菜ミックスもあります。品質もいいのでぜひ活用してください」と伊藤先生。旬の時期に収穫されたものなので栄養価が高く、価格も安定しています。冷凍庫に常備して積極的に使いたいですね。

生のカット野菜は、数種類の野菜を1人分か2人分ほしい、というときに便利です。特に使いきれずに余らせてしまうキャベツや、傷みやすいモヤシなどは、カット野菜を活用すればその都度新鮮なものを使うことができます。

作るだけでなく後片づけまでやってこそ

せっかく家族のためを思って料理しても、それを台無しにしかねないのが後片づけ。こちらの調査では、「お父さんの料理で困ったこと」の1位に「キッチンが汚れた」、2位に「片づけをしなかった」が挙げられています。「焦げていた」や「まずかった」よりも圧倒的に後片づけが印象を左右するようです。逆に言えば、しっかり後片づけまでできれば、多少味がイマイチでも家族に喜んでもらえるようです。

出典:料理と家族に関する意識調査【リンナイ調べ】
http://www.rinnai.co.jp/releases/2016/0614/

たまに作るからこそ、お父さんの料理は特別感があります。特に子どもにとっては小さい頃にお父さんが作ってくれたごはんは長く記憶に残り、家族の絆を深めることにつながります。

下にご紹介するレシピは、見た目は上級者向けですが、どれも作りやすく栄養バランスも考えられた「パパごはん」です。後片づけまで抜かりなくやって、「お父さんすごい!」と言わしめてみてはいかがでしょうか?

伊藤 晶子 先生福島県いわき市出身。女子栄養短期大学を卒業後、料理研究家アシスタント、料理教室スタッフなどを経て、独立。美味しく作るポイントと、料理の段取りをふまえた分かりやすいレシピを心掛け、家庭料理を伝えている。男性料理教室では、幅広い年代に向けての大人の食育もふまえた指導にあたっている。

赤ワインで本格的な味わいに。きのこで食物繊維もしっかり摂れますきのこたっぷりハヤシライス

材料(2人分)

  • 牛肉150g
  • 塩・こしょう各少々
  • 薄力粉大さじ1
  • きのこ(しめじ・マッシュルーム・エリンギなど)250g
  • 玉ねぎ1/2個
  • サラダ油大さじ1
  • 赤ワイン1/2カップ
  • デミグラスソース1/2缶
  • A1カップ
  • A顆粒スープの素小さじ1/2
  • Aトマトケチャップ小さじ2
  • Aウスターソース小さじ1
  • 塩・こしょう各少々
  • バター小さじ2
  • ご飯適宜
  1. 01.牛肉は塩・こしょうをし、薄力粉をまぶす。
  2. 02.きのこ類は石づきを除いて食べやすい大きさに切り、玉ねぎは繊維を断ち切るように1cm幅に切る。
  3. 03.フライパンにサラダ油を中火で熱し、きのこ類を入れる。あまり動かさず焼きつけるように3〜4分香ばしく炒め、途中玉ねぎも加えてサッと炒める。
  4. 04.03をフライパン半分に寄せ、空いたところに01の牛肉を入れ、あまり動かさず、いい焼き色がつくまで1〜2分炒める。
  5. 05.赤ワインを加えて炒め合わせ、水分が飛んだらデミグラスソース、Aを加えてよく混ぜ、2〜3分煮込む。塩・こしょうで味を整え、仕上げにバターを加えて溶かす。
  6. 06.器にご飯を盛り、05をかける。

牛肉に薄力粉をまぶすときは、買ってきたパックの上で作業を行うと、余計な洗い物を増やさず便利です。最後にパックに残った小麦粉も、とろみのもとになるので、全てフライパンに入れること!サラダを添えれば、さらに栄養バランスと彩りがアップします。

カット野菜や冷凍シーフードを活用。1人分から気軽に作れます野菜たっぷりちゃんぽん

材料(1人分)

  • カット野菜1袋(180g)
  • 冷凍シーフードミックス100g
  • 豚バラ肉50g
  • ちくわ1本
  • しょうが(すりおろし)1/2片分
  • ごま油小さじ1
  • 大さじ1
  • A300ml
  • A中華だしの素小さじ1
  • Aオイスターソース小さじ1
  • Aしょうゆ小さじ1/2
  • Aこしょう少々
  • 牛乳大さじ2
  • 中華めん1玉
  • 柚子こしょう(好みで)適宜
  1. 01.シーフードミックスは熱湯をかけておく。
  2. 02.豚肉は3cm長さに切り、ちくわは斜め薄切りにする。
  3. 03.鍋に湯を沸かし、中華めんを入れ、袋の表示通りにゆでる。
  4. 04.フライパンにごま油、しょうがを入れて中火にかけ、豚肉を1〜2分炒める。肉の色が変わったら、カット野菜、ちくわを加えて炒め、油がまわったら酒を加える。
  5. 05.Aを加えてひと煮立ちしたら、牛乳、シーフードミックスを加えて1分程煮る。
  6. 06.05に03のめんを加えてひと煮立ちさせ、器に盛る。好みで柚子こしょうを添える。

カット野菜と冷凍シーフードミックスを常備しておけば、簡単にできます。中華だしは、ここではペースト状のものを使いました。牛乳とシーフードミックスを入れたら煮込みすぎないのがコツ。シーフードが固くならないうちにサッと仕上げましょう。副菜にシャキシャキとしたきゅうりの和え物を添えても。

誕生日や記念日にも。できあがりを待つ間が片づけタイム!フライパンカレーパエリア

材料(4人分)24〜26cmフライパン使用

  • 有頭えび(殻つき)4尾
  • あさり150g
  • ソーセージ60g
  • 玉ねぎ1/2個
  • にんにく1片
  • トマト1個(200g)
  • パプリカ(黄)1/2個
  • さやいんげん4本
  • 2合
  • カレー粉大さじ1
  • 白ワイン大さじ2
  • A小さじ2
  • A固形スープの素1/2個
  • A小さじ1/3
  • Aこしょう少々
  • オリーブ油適宜
  • レモン(くし形切り)1/2個分
  • ガラムマサラ適宜
  1. 01.えびは洗って、竹串で背わたを取る。あさりは殻をこすり洗いする。
  2. 02.ソーセージは斜めに切り、玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。トマトは1cm角に切り、パプリカは棒状に切り、さやいんげんは4cm長さに切る。
  3. 03.Aは合わせておく。
  4. 04.フライパンにオリーブ油大さじ1を中火で熱し、えびを入れて両面を香ばしく焼き、いったん取り出す。
  5. 05.同じフライパンにオリーブ油大さじ2を中火で熱し、にんにく、玉ねぎを入れて2〜3分炒める。しんなりとしたらトマトを加え、角がなくなるくらい2〜3分炒めたら、米を加えてさらに2〜3分炒める。
  6. 06.米が透き通ってきたら、カレー粉、白ワインを加えて1分ほど炒め、Aを加えて全体を混ぜ、平らにならす。あさり、04のえびを乗せ、ソーセージ、パプリカ、さやいんげんを放射状に並べる。鍋全体が沸騰したらふたをし、弱火で12分加熱し、火を止めて5〜6分蒸らす。最後に好みでガラムマサラを振り、レモンを添える。

フライパンに材料を順に入れてふたをしたら、あとはできあがりを待つだけ。その間に洗い物を済ませておくと、キッチンがきれいに片づきます。余った材料も放置せず、ラップに包んで冷蔵庫へ!余裕があれば、もう1品スープなどを添えると、食卓がさらに華やぎます。

次回は「味つけひとつでラクラクレンジ料理」です。
お楽しみに!