e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

魚介類

アジ/鯵

アジ

この食材のレシピ

分類 アジ科マアジ属
原産地 世界中の暖海域
学名 Trachurus japonicus (マアジ)
外国語名 Horse mackerel(英)、chinchard(仏)
別名 青あじ、鬼あじ(和歌山)、じんた、じんだこ(神奈川、千葉)、ぜんご(四国、広島、伊豆)、とっぱ(高知)、ひょっとこ(東北地方)
由来 味がよいことから「あじ」と呼ばれるようになったといわれる。
歴史背景 日本古来より食されてきた大衆魚だったが、1960年代後半からは漁獲高が減っており、高級魚になってきている。特に大分県の「関あじ」はいまや高級ブランドとして人気。餌が豊富な豊後水道で育ち、一本釣りにして活け締めにし、大変味がよいことで有名。
伝来 アジの仲間は北海道以南、東シナ海にかけて生息し、日本近海産のものだけでも約20種ある。
時期 養殖法も発達し、一年中捕獲されるが、多く獲れる時期は5~12月。5~7月頃のものが特においしい。
国内分布 マアジ:長崎、鹿児島、和歌山、三重、宮崎など ムロアジ:長崎、島根、石川、鳥取など
特徴 市場では単にアジと言った場合はマアジをさす。マアジにはキアジとクロアジがあり、キアジは沿岸、クロアジは沖合いに生息する。漁獲量はクロアジが多いが、キアジの方が味がよいといわれる。養殖物も多いが、味は天然物より落ちるといわれる。この他、寿司種によく用いられる高級魚のシマアジ(シマアジ属)がある。また、ムロアジ属には、伊豆七島など関東以南、東シナ海までの暖海に生息し、外観はマアジに似るが脂肪がやや少なく干物に加工されるマルアジや鮮魚よりもアジ節の材料や干物(クサヤなど)に加工されるムロアジなどがある。
下処理 「ゼイゴ」とか「ゼンゴ」と呼ぶ硬いうろこがあり、必ずそぎ取ってから調理するのが原則。尾から頭に向けて包丁を前後に動かしながらそぎ取っていくと簡単。料理によって頭や内臓などを取り除いて水洗いする。小あじの場合は、その姿を生かして丸のまま調理するのがいちばんなので、内臓は「つぼ抜き」(割り箸をエラの外側を通すように口から腹部まで差し入れ、内臓をはさむようにぐるりと回し、引き抜く)して取り除く。
料理名 あじの塩焼き、焼きあじのたたき風、あじの香草焼き、あじのみそ煮、あじのしょうが煮、あじのごまみそ煮、あじの梅干し煮物、あじのトマト煮、あじの南蛮漬け、あじのエスカベッシュ、あじのかき揚げ、あじフライ、あじの刺身、あじのたたきあじの香味ずし、酢じめあじときゅうりの酢の物
調理法 身にはほどよく脂がのり、くせがなくてどんな料理にも向く。シンプルな塩焼きや甘辛い煮つけをはじめ、小あじなら丸ごとから揚げにして酢漬けや揚げ出し、開いて天ぷら、洋風のフライやムニエル、マリネ、中国風のから揚げやあんかけなど幅広く利用できる。とくに新鮮なものは刺身、たたき、すし種にも利用できる。
加工品 干物(開き干し、くさや、丸干し、みりん干し)
選び方 目が黒くていきいきと澄み、エラが鮮紅色のもの、太って丸みがあり、腹部がしっかりし出血のないもの、うろこやぜいごがとれていないものがよい。皮にきずがあったり光沢がなく、身に張りがないもの、目の回りが赤黒くてうるむように濁っているもの、目が落ち込んでいるものは鮮度が落ちたもの。切り身の場合も、全体にピンとした張りがあり、皮に光沢のあるものを選ぶ。
保存方法 買ったら内臓をつけたままにせず、すぐに下ごしらえをする。揚げたり焼いたりしたものを酢を利用した南蛮漬けやマリネにして冷蔵庫に入れておくと1週間ぐらいは保存できる。またラップで包んで冷凍すると、2ヶ月ぐらいはもつ。
栄養 バランスのとれた栄養価の高い魚。良質のタンパク質が豊富で、IPA(EPA)やDHA、カルシウム、ビタミンA・B1・B2・E、タウリンやカリウムが多い。
備考 長崎の「ゴンアジ」、「旬アジ(トキアジ)」、「野母んアジ」、大分の「関アジ」、宮崎の「灘アジ」など各地で漁獲される場所や時期によってブランド化されているものがある。