e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

魚介類

カツオ

カツオ

この食材のレシピ

分類 サバ科カツオ属
原産地 熱帯から温帯にかけて広く分布。日本は北海道以南の沖縄、九州、四国、本州の南岸沿いを北上する。
学名 Katsuwonus pelamis
外国語名 skipjack tuna, bonito, lesser tunny (英)
別名 ホンガツオ、マガツオ、カツ、スジ、スジガツオ、マンダラ、カチュウ、エボシウオ など
由来 平安時代はカツオは生食ではなく、乾燥させたものを食べていたため堅魚と書いてカタウオが短縮されてカツオになったと言われる。
歴史背景 室町時代頃から食されていた。織田信長が産地から鰹を取り寄せ家臣に振る舞ったという記録がある。江戸時代には、特に江戸で初鰹が珍重された。このため初鰹を題材とした俳句や川柳が数多く作られている。しかしながら、高価であったため庶民や産地では漁獲量の増える(旬)の夏と秋がおいしく、価格も手ごろになるので好まれていた。
時期 初夏から秋にかけて、一本釣りされる。3~4月のものは初ガツオとして珍重されるが、10~11月に出回る戻りガツオのほうが脂がのっていて美味である。
国内分布 近海や各地で漁獲されるが、陸揚げは焼津(静岡)、枕崎、山川(鹿児島)、気仙沼(宮城)、勝浦(千葉) が多い。
特徴 紡錘形の体形で尾ビレ以外は小さい。体色は背側が濃い藍色、腹側が無地で銀白色をしている。、鱗は胸びれや腹びれ周辺に限られ、側線は1本である。腹側に暗色縦縞が見られるが、生きている時には見られない。肉は赤暗色でやわらかく、脂がのっていてエキス分が多い。大きいものほど美味である。
下処理 傷みやすいためすぐに内臓を抜。内臓の取り出し方は、新鮮なものであれば頭を引っ張ると一緒にくっついてくる。頭を落とすときにつながりをきってしまわないように注意が必要である。カツオは身がやわらかいため手で洗い、流水に直接当てないようにする。 片身をはずすまでは通常の三枚おろしと同じだが、中骨のほうを下に向けてまな板におき、腹側と背側に切り込みを入れた後、中骨のほうを上に向けてまな板において、尾の付け根から中骨の下に包丁を切りいれを尾を持ち上げながら中骨をはずす。身崩れしないように背身と血合いの境に一本切込みを入れる。
料理名 刺身、カツオのたたき、にぎりずし、土佐巻、かつお飯、かつおの揚げ煮、刻みかつおのしそまぶし、照り焼き、煮つけ、角煮、時雨煮、あら炊き、カツオ茶漬け、なめろう、カツオのプロヴァンス風、カツオの握り、手こねずし、カツオのマリネ、かつおのみそ炒め、かつおの甘酢あんかけ
調理法 おろし身は刺し身やたたきに。たたきは表面を軽く焼くことで、皮がやわらかくなり、生ぐさみが消える。また、しょうがやみそなど、香味の強いものと相性がよい魚なので、刺し身やたたきは、しょうがやにんにくのすりおろしたものと一緒に食べるとよい。刺し身をタレに浸してすし飯と混ぜ合わせた手こねずしは、伊勢志摩の名物。その他、2~3cm角に切って、甘辛く煮つけた角煮は、酒の肴に向く。あらや中落ちは、しょうがと一緒に佃煮風に。腹の皮などはタレ(酒、みりん、醤油を合わせたもの)に浸してから焼くとむだなくおいしく味わえる。照り焼き、煮物、角煮、あら炊きなどにも。
加工品 缶詰、生節、鰹節、けずり節、佃煮、塩辛(酒盗)、ふりかけ、調味料(だしの素)
選び方 新鮮なものは、エラが鮮紅色で、目が澄み、背は鮮やかな暗青色で、腹は銀色に輝き、尾のつけ根がざらざらしている。鮮度が落ちやすいので注意が必要である。節におろしたものは、身の色の赤みが鮮やかで、しまった感じのものが新鮮。身の色が褐色になったり、切り口が玉虫色に脂光りしているものは、店頭に置かれて時間がたっている。皮の青黒いのが背側の身で、銀白色のものが腹側の身であり、刺し身やたたきにするなら、脂ののった腹身の方を使うとおいしい。
保存方法 カツオは鮮度低下が激しいので、冷蔵もしくは冷凍で保存する。カツオ節は箱に入れるか新聞紙でくるんで、風通しがよく、湿気の少ない冷暗所で保存する。湿気てしまったものは風干しするとよい。
栄養 タンパク質が多く、脂質が少ない。脂質にはIPA(EPA)やDHAを含む。亜鉛、ビタミンD、ナイアシンなどが他の魚類と比較して多い。身の赤味はミオグロビンによる。