e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
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食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

魚介類

ナマコ/マナマコ

ナマコ

この食材のレシピ

分類 シカクナマコ科
学名 Stichopus japonica Celenka
外国語名 sea cucumber, sea sausage (英)
別名 アカコ(アカマナコ)、アオコ(アオマナコ)、クロコ(クロマナコ)
由来 古くは「こ」とよばれていたが、当時は「干しナマコ」が中心として用いられていた。後に生鮮品が出回るようになり生の「こ」が「ナマコ」になったとする説がある。内蔵(腸)を加工したコノワタも「こ」の「わた(腸)」からと言われる。
歴史背景 延喜式(927年)に内臓を塩漬けした「このわた」の記載があり、この頃から珍味として知られていたことがうかがえる。
時期 秋から冬にかけて活動し、産卵期は3~9月で、南方ほど早い。冬から寒い春にかけて出回り、冬至の頃のものは冬至ナマコと呼ばれ珍重されるほどである。
国内分布 北海道から九州に至る内湾の岩礁地帯や砂地の海底に生息している。主な産地は、北海道、青森、長崎、山口、愛媛、兵庫、石川など。
特徴 多くの種類があるが食用とされるのは「マナマコ」と「キンコ」である。体色が暗緑色から黒色に近いものをアオマナコ、極端に黒いものをクロナマコ、濃淡の栗色と褐色の斑紋を持つものをアカマナコという。アカナマコは歯ごたえが良く、関西で好まれる。身はこりこりとした歯ごたえがある。ナマコを乾燥させた干しナマコは中国料理では高級食材で、日本からも輸出されている。
下処理 なまこの基本的な下ごしらえは、切り開いてから振り洗いまで。方法は、①なまこは両端を切り落とし、腹側の、触ってやわらかい部分を縦に切り開く。②つぎに切り目から内臓(このわた)を取り出す。③腹の内膜をスプーンで軽くこそげ取る。④目の細かいザルに入れ、全体にたっぷりの塩をまぶし、身がしまってくるまでザルをゆする。⑤最後に、水で洗ってぬめりを取る。 なまこは脂気に弱いので、扱うときには脂気に気をつけ、手早く調理する。このわたの塩気が強いときは、酒で洗い、昆布を加えてしばらくおいておくとよい。 干しなまこの扱い方は、①表面の汚れを洗い落とし、弱火で水から煮る。②沸騰直前に火を止め(煮立てないように気をつける)、そのまま冷ます。③冷めたら水を2~3回取り替える。④ある程度やわらかくなれば、腹を縦に切り開く。⑤水の中で内臓を取り出してきれいに洗う。⑥再度鍋に入れ、弱火で水から煮る。沸騰直前に火を止め(煮立てないように気をつける)、そのまま冷まし、冷めたら水を取り替えて、同じ作業を繰り返してもどす。
料理名 みぞれ和え、レモン醤油和え、煮物、このわた蒸し、このわたがけ、クチコ和え、すりなまこ、白和え、このわたとろろ汁など
調理法 下ごしらえし、薄切りにして酢の物や和え物に。中国料理では干しなまこをもどしてから主に煮物にする。
加工品 コノワタ(内臓の塩辛)、生コノコ(卵巣の塩辛)、クチコ(干しコノコ、バチコともいう卵巣の干物)、干しナマコ(イリコ)(内臓を除いて煮たあと乾燥させたもの、中国料理の高級食材)
選び方 必ず生きたもので、表面のイボがはっきりとしていて形がくずれておらず、太くて短いもの良品とされる。表皮が溶けて、ぶよぶよしたものは鮮度が悪いので避ける。イボが多く、立っているものは身が硬い。このわたは黄褐色でねっとりとまとまったものが良品である。
保存方法 生はできるだけはやく消費する。干しナマコは湿気の少ない温度の低いところで保存。
栄養 水分がほとんど。それ以外ではタンパク質主成分。脂質はわずかしか含まない。ナトリウム、カルシウム、マグネシウムを比較的多く含む。