e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
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食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

豆類

ダイズ/大豆

ダイズ

この食材のレシピ

分類 マメ科
原産地 中国
学名 Glycine max
外国語名 soybean (英)、soja (仏)、Sojabohne (独)、黄豆(ホアンドウ), 大豆(ダードウ) (中)
由来 当初、大豆や小豆は、大型の豆、小型の豆という意味で区別され、現在の大豆とは必ずしも同じでなかった。
歴史背景 中国では約5000年前から栽培の歴史がある。我が国でも約1800年前(弥生後期)に栽培がされていたとされている。大豆は冷涼な気候を好むため中国や日本など東南アジアの限られた地域で栽培され、東洋の伝統的な食材(豆腐、醤油、味噌、納豆など)に利用されることがほとんどであったが、1950年頃からアメリカで大規模な栽培が行われ世界中に広まった。現在では大豆の生産量の半分近くがアメリカが占め、次いで、ブラジル、アルゼンチン、中国でこれらの国で全生産量の約90%を占めている。大豆は豆腐、納豆、きな粉のどの原料の他、輸入大豆は製油、醸造、試料として用いられている。
伝来 大豆は弥生時代に水稲と同時期あるいはやや遅れて日本に伝わったと考えられているが、はっきりしていない。
時期 夏大豆型、中間型、秋大豆型がある。日本では夏大豆(7~8月に収穫)と秋大豆(11~12月に収穫)が代表的である。
国内分布 海外:アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、中国。国内:北海道
特徴 日本の大豆は約400品種あり、地域ごとに栽培品種が異なる。大豆は他の豆に比べてタンパク質と脂質の含量が高い。必須アミノ酸も動物性タンパク質と比較して含硫アミノ酸が不足しているが植物性タンパク質としては栄養的に優れており、含硫アミノ酸は多いがリシンの少ない米といっしょに摂ることで補い合うことができる。ただし、大豆は組織が硬くそのままでは消化酵素の作用を受けにくい。また、生大豆にはトリプシン阻害因子や血液凝固因子であるレクチンが含まれることから、大豆を食する場合はよく加熱する必要がある。
品種名 大粒:ツルムスメ(北海道)、オオツル(京都)、中粒:トヨムスメ(北海道)、スズユタカ(東北中部)、エンレイ(北陸)、フクユタカ(東海・九州)、小粒:納豆小粒(茨城)、スズマル(北海道)、黒大豆:丹波黒(兵庫・京都)、青大豆:早生緑(北海道)、キヨミドリ(九州)
下処理 乾燥大豆はたっぷりの水に一晩浸漬し、十分に吸水させる。そのあとやわらかくゆでたり煮る。
料理名 煮豆(ぶどう豆)、大豆と鶏肉の炒め物、大豆とちりめんじゃこのかき揚げ、大豆ご飯、大豆とひじきの煮物、昆布豆、ビーンズサラダ、大豆のトマト風味煮込み、たこ豆、大豆とハムの炒め物、ポークビーンズ、大豆とミートボールのシチュー、大豆とベーコンのスープ、冷や奴、ご汁、大豆とひき肉のチリコンカン風
調理法 煮豆にして食する他、豆腐、油揚げ、凍り豆腐、湯葉、豆乳、納豆、味噌、醤油、きな粉などの加工品を食する。
加工品 豆腐、油揚げ、生揚げ、凍り豆腐(高野豆腐)、湯葉、豆乳、おから、がんもどき、納豆、テンペ、きな粉、味噌、醤油など様々な加工品がある。大豆を十分に吸水させ、ミキサーにかけ成分を加熱抽出し、熱いうちに搾った汁が豆乳である。そのときに搾り取った残渣がおからである。豆乳を加熱するとできる表面の膜が湯葉である。加熱した豆乳にカルシウムイオンやマグネシウムイオン(にがり)を加えるとたんぱく質が凝固して豆腐ができる。このとき木枠に入れ、あるていど水分を除いたものが木綿豆腐で、そのまま凝固させたものが絹ごし豆腐になる。
選び方 虫喰いがなく、粒がそろい、表面に自然なつやがあるものを選ぶ。
保存方法 乾燥したダイズは保存性が高い。吸湿しないようにしてポリ袋や缶、瓶にいれて保存する。
栄養 大豆はタンパク質、脂質の含量が高く、植物性の食品として良いタンパク源である。また、大豆に含まれる脂質のほとんどが不飽和脂肪酸でその半分はn-6系のリノール酸である。炭水化物のうちほとんどが食物繊維である。また、残りの炭水化物はスタキオースやラフィノースといったオリゴ糖でほとんど吸収されず大腸に到達し、ビフィズス菌の増殖因子となる。大豆にはイソフラボンが含まれており、弱い女性ホルモン様の作用があり、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制し、骨粗鬆症予防の効果が期待されている。