e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
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食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

野菜類

カブ/かぶ

カブ

この食材のレシピ

分類 アブラナ科アブラナ属
原産地 地中海沿岸のヨーロッパ説及びアフガニスタンを中心とする西アジア説がある
学名 Brassica campestris
外国語名 Turnip (英)、Navet (仏)
別名 スズナ、かぶら、諸葛菜
由来 株、または根が頭(かぶ)のように見えることからついたといわれる。また、別名の諸葛菜は諸葛孔明が戦陣で植えたので呼ばれるようになったといわれる。
歴史背景 歴史の古い野菜で、ヨーロッパでは紀元前から栽培されていた。ロシア民話などにも登場する。
伝来 日本には弥生時代に中国から伝わったとされ、「日本書紀」には持統天皇が栽培を推奨したという記述がある。中国の華中から西日本に伝わったアジア型と、シベリアから直接または朝鮮半島を経由して東日本に伝わったヨーロッパ型があり、関ヶ原を境目に東はヨーロッパ型、西はアジア型に分布が別れる。
時期 ほぼ1年中あるが、4~6月と12~4月に多く出回る。
国内分布 千葉、埼玉、青森、北海道、滋賀
特徴 春の七草にも「すずな」として登場し、古くから親しまれてきた野菜。土質を選ばず、どこでも栽培できるので地方種が多数ある。球の大きさ形色などさまざまだが、在来種と欧米種、白かぶと色かぶなどに分類される。
品種名 聖護院、寄居、今市、天王寺、長崎赤、温海、飛騨紅、金沢青、白鷹、大野紅、万木、日野菜、すぐき菜
下処理 かぶの丸みにそって皮をむき、切り分ける。茎を残してくし形切りにする場合は、切り分けてから皮をむく(この場合、茎についている汚れは水の中で竹串を使ってていねいに取り除く)。
料理名 かぶの松前漬け、菊花かぶ、かぶの和え物、かぶの柚子浸し、かぶのナムル、かぶのカルパッチョ、かぶのサラダ、焼きかぶのマリネ、かぶら蒸し、かぶのクリーム煮、かぶのスープ煮、かぶの鶏そぼろあんかけ、かぶとかにの炊き合わせ、かぶのグラッセ、かぶとベーコンの炒め物、かぶの葉の漬物、かぶの葉とじゃこの炒り煮
調理法 漬物、酢の物、煮物、蒸し物に多く使われる。根の部分のほのかな甘みと香りを生かすためには味つけは薄めに。煮物や蒸し物には煮くずれしにくい大きな品種が適している。また、小かぶは酢の物のほか、冬場は甘みが増すのでシチューや炊き合わせなどにも向いている。サラダ感覚で食べる酢の物などには春先に出回るやわらかい小かぶが特においしい。葉はアクが少ないので下ゆでせずに、漬物、炒り煮などの常備菜はもちろん、煮物や炒め物に加えて使うとよい。
加工品 漬物、かぶらずし
選び方 丸々としていて、皮が真っ白でつやがあり、なめらかでみずみずしいものが新鮮。また、葉は緑色が濃く茎に張りのあるものがよい。縦長や変形しているもの、割れ目があるもの、葉に張りがなくて色もわるく、つけ根が変色しているものは避ける。
保存方法 葉つきのまま保存すると葉が根の水分を吸い上げてしまうので、すぐに使わない時は茎のつけ根で切り落とし、霧吹きなどで湿らせてから別々に保存袋に入れて冷蔵庫(野菜庫)で保存する。
栄養 成分は根と葉で大きく異なる。根の部分は淡色野菜でカリウム、ビタミンC、食物繊維を含む。葉は緑黄色野菜でβ‐カロテン、ビタミンC、E、カルシウム、鉄を多く含み、ビタミンB群、カリウム、食物繊維、葉酸を含む。
備考 ・野沢菜は、かぶの仲間であるが、根はほとんど発達しないので葉だけを使う。・名前に蕪の字を使った与謝蕪村。蕪村とは、荒れ果てた村を意味し、陶淵明の「帰去来辞」にある「田園将蕪」(でんえんまさにあれんとす)から取ったといわれる。