e食材辞典

700以上の食材を収録!
新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

野菜類

タケノコ/筍、竹の子

タケノコ

この食材のレシピ

分類 イネ科マダケ属
原産地 中国江南地方
学名 Phyllostachys heterocycla (モウソウチク)
外国語名 Bamboo shoots (英)、Pousse de bambou (仏)
由来 竹の地下茎から出てくる子(新芽)という意味に由来する。また、中国の故事にも由来するとされる。昔、孟宗という孝行息子が、寒中にたけのこが食べたいという母のために祈ると、雪中からたけのこがでてきた。これにちなんで「孟宗竹」というようになったとか。「筍」という字が示すとおり、一旬(10日間)で10mもの竹になる。
伝来 モウソウチクは1736年に、琉球を経て薩摩へ導入されたのが栽培のはじまりといわれる。その後、京都に伝わり、名物となった。
時期 モウソウチクは4~5月。ハチク、マダケは、5~6月。
国内分布 福岡、鹿児島、熊本、京都、石川、静岡、徳島 など。中国や台湾産の水煮や乾燥品も輸入されている。
特徴 春の味として欠かせないたけのこは、竹の若芽。竹は日本だけで650種以上もあるが、若芽を食用とするのはモウソウチク(孟宗竹)、マダケ(真竹)、ハチク(淡竹)、ネマガリダケ(根曲がり竹)、カンチク(寒竹)など。一般に多く栽培されているのはモウソウチクで、早いところでは2月頃から新芽を出す。肉質は白く、ほのかに甘い独特のうまみと歯切れの良さがある。皮につやと適度な湿り気があるものがよい。
下処理 時間がたつほどえぐ味が増してかたくなるので、丸のもの(先端は斜めに切り落とし、皮に縦に包丁を入れておく)ならすぐに皮のままゆで、ゆで汁につけたまま冷ましてから皮をむいて使う。
料理名 たけのこご飯、焼きたけのこの木の芽醤油、若竹汁、若竹煮、たけのこの土佐煮、たけのことえびの炊き合わせ、たけのこと鶏肉の煮物、たけのこと豚肉のべっこう煮、たけのこの木の芽和え、たけのこの田楽、たけのこと牛肉の山椒炒め、たけのこのみそグラタン、たけのこサラダ、たけのこと鶏肉のスパイスソテー、たけのこと鶏肉のトマト煮込み、たけのこのクリーム煮、たけのこのペペロンチーノ、たけのこの天ぷら、五目春巻き
調理法 生のたけのこは丸ごと下ゆでしてから調理する。各部分でやわらかさや味がちがうので、ゆでたものは料理により使い分けたり切り方をかえ、歯ざわりや味わいを上手に楽しむ。やわらかい姫皮と穂先は縦の薄切りにして和え物や酢の物、椀種、汁の実、サラダに。真ん中は輪切りや半月切りにして煮物、揚げ物、焼き物に、短冊切りにしてご飯物に。少しかための根元はたけのこご飯、炒め物、みそ汁の実に。根元のごくかためのところはすりおろし、えびのすり身などと合わせて揚げ物にすると美味。
加工品 水煮、缶詰
選び方 モウソウチクはずんぐりと太って重みがあり、外の皮がつややかで一面に産毛が出ていて湿り気があるもの、先端の部分が薄い黄色みを帯びた白っぽいもの(緑色になっていたり黒いものはかたい)、切り口が白くてみずみずしく、根元の赤い斑点が小さくて少ないものほどやわらかくて良品。また掘り立てのものほどやわらかく、えぐみが少なくておいしい。
保存方法 皮付きの物はすぐに下処理(ゆでる)して保存。傷みやすいので、きれいな水といっしょに密閉容器に入れて冷蔵庫へ。なるべく早く使いきること。
栄養 ゆでたたけのこを切ったときに見える白い物は「チロシン」というアミノ酸の一種で、食べてもかまわない。気になるときは竹串で取り除くとよい。食物繊維、カリウム、ビタミンB2を含む。
備考 ミャンマー原産の「麻竹(まちく)」は、中国や台湾で栽培されており、ゆでてから発酵させ、天日で干したものがメンマ、シナチクとして中華料理に用いられる。