e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
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食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

野菜類

トマト

トマト

この食材のレシピ

分類 ナス科トマト属
原産地 南米のアンデス山脈が原産地と言われ、その中でもペルー説やメキシコ説などがある。
学名 Lycopersicon esculentum
外国語名 tomatoes (英)、tomate (仏)
別名 赤ナス、唐柿、六月柿、西洋なすび、珊瑚ナス、アメリカなすび
由来 アステカのジトマテ(zitomate)に由来し、スペインでシマーテになり、17世紀にトマトになったとする説と、ペルーのインディオがtomatiと呼んでいたことに由来するという説がある。ニックネームはフランス語で「愛のリンゴ」、ドイツ語では「天国のリンゴ」、イタリアでは「黄金のリンゴ」。
歴史背景 インカ帝国の時代には盛んに栽培されており、インカ帝国滅亡後、スペイン人によってヨーロッパに伝えられた。最初は観賞用だったが、19世紀にはイタリアで野菜として品種改良され、アメリカにも伝わってさまざまな品種が作られた。
伝来 1708年に伝来したという説がある。江戸期には赤ナスと呼ばれ、観賞用としていた。その後明治にかけて栽培されたが、独特の青臭さが敬遠され、なかなか普及しなかった。本格的に普及したのは第2次大戦後で、トマトケチャップ、ジュース、ソースなど多目的に利用されるようになった。
時期 一年中出荷されるが、旬は7~9月。
国内分布 熊本、北海道、茨城、愛知、千葉 など。輸入品はアメリカ、韓国などから。
特徴 いろいろな料理に使われる世界的にポピュラーな野菜。栄養的にはビタミンCとβ-カロテンが比較的多い緑黄色野菜。うまみ成分のグルタミン酸が多く含まれているので、煮込み料理などに使うとおいしさが引き立つ。品種が多く、果実は赤だけでなくオレンジ色や黄色、緑など様々なものがある。
品種名 桃太郎、ファースト、シュガートマト、パーフェクト、りんか409
下処理 煮込み料理に使うときは皮と種を取り除くとよい(皮や種は煮込んでもやわらかくならない。また、舌ざわりがわるくなる)。皮は湯むきするとよい(ヘタを取って頭頂部を十文字に切り込み、熱湯につけて皮がはじけたら冷水にとって皮をはぐ)。
料理名 トマトサラダ、トマトとなすのグラタン、トマトスープ、トマトジャム、トマトゼリー、トマトパン、トマトと牛肉の黒酢炒め、ピザトースト、トマトフライ、トマトのピリ辛じゃこサラダ、トマトの冷製パスタ、トマトそうめん、トマトと鶏ささみのカルパッチョ、トマトと豚肉の炒め物、トマトの中国風炒め物、ベークドトマト、トマトのライスサラダ、ガスパッチョ
調理法 生食が一般的だが、炒め物、煮物、ソテー、フライ、グラタン、ソース、スープ、デザート、パンなどに幅広く利用できる。また皮がかたいものや、加熱してから使うときは皮をむいてから用いるとよい。
加工品 トマトジュース、トマトケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト
選び方 よく色づいていて光沢があり、全体が丸くて重いもの(形が三角や五角に角張っているものは空洞になっていることが多い)、実がかたくしまり、ヘタがきれいな緑色でピンとしているものが良質(しおれているもの、黒く縮んでいるもの、黄ばんだものは鮮度が落ちている)。
保存方法 保存袋に入れて冷蔵庫へ。5℃ぐらいが適温でかなり日持ちする。
栄養 β-カロテン、ビタミンC、ミネラルが含まれる。グルタミン酸が多く、煮込みに使うとうまみが出るのはこのアミノ酸があるため。リコピンも含まれている。
備考 「トマトが赤くなれば医者が青くなる」といわれるように、ミネラルやビタミンC、Aが豊富な健康野菜。赤い色は、抗酸化作用を持つリコピンという色素のため。また、ヨーロッパには「トマトのあるところ料理のヘタな人はいない」ということわざがある。トマトのおいしさを表すいい例である。