e食材辞典

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食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

きのこ類

マツタケ

マツタケ

この食材のレシピ

分類 キシメジ科キシメジ属
原産地 日本
学名 Tricholoma matsutake
外国語名 matsutake, Japanese pine fungus
別名 サマツ、ツガタケ、ドヨウマツタケ、エゾマツタケ
由来 秋にアカマツ、コメツガ、ツガなどの林の地上に生える。まれにクロマツ林にも生える。マツの林に生えるキノコ(茸)でマツタケとよばれるようになったという。
歴史背景 日本書紀には吉野の国栖人が天皇に土地の産物である茸を献上したことが記されている。この茸は何であったかは不明である。万葉集には奈良の高圓山のマツタケを詠う短歌が載せられている。平安の貴族や歌人はマツタケ狩りを季節の行事として楽しみ、そのさまは古今和歌集、古今集、拾遺和歌集にしばしば詠まれている。当時マツタケは貴重品で、酒宴の席で食した他、土産や贈り物として使われていた。桃山期には、武士もマツタケ狩りを楽しんだ様子が記録として残されている。一般庶民がマツタケを食するようになったのは江戸時代以降とされている。「本朝食鑑」(江戸時代)にはマツタケ、ハツタケ、コウタケ、シイタケ、ヒラタケ、エノキタケ、ショウロなど10種類のきのこが茸芝類として記されており、知識の普及とともに多くのきのこ類が食用にされていたようである。
伝来 縄文期から食用にされていたと推定されるが、文献に現れるのは奈良時代以降。
時期 8月下旬から10月
国内分布 石川、長野、岐阜、京都、兵庫、岡山、広島など。 中国、韓国、カナダなどからの輸入も多い。
特徴 独特の強い香りを持ち。「香り松茸 味シメジ」という言葉があるほどに香りが良いとされる。土瓶蒸しや松茸ご飯など香りを生かして食べることが多い。欧米ではこの香りが敬遠されることが多い。香りの主成分はマツタケオール、イソマツタケオール,桂皮酸メチル。マツタケ特有の香りを生んでいるのは桂皮酸メチルである。マツタケオールに関しては化学合成が可能である。日本においては食用キノコの中でも高級品に位置付けられている。
下処理 独特の香気を逃さないために、水で洗わずに、ふきんでよごれをふき取る。石づきの部分も、砂のついている部分だけ最小限に削り取る。
料理名 まつたけの土瓶蒸し、まつたけとえびしんじょの吸物、まつたけとくず打ち鶏の吸物、まつたけご飯、焼きまつたけの握り、まつたけのはさみ揚げ、まつたけの包み焼き、まつたけの和え物、まつたけのほうろく焼き、すき焼き
調理法 汁の実、煮物、焼き物、蒸し物、ご飯物 など。
加工品 佃煮
選び方 表面が湿っていて、軸が太くてかたいもの、かさが開いていないずんぐりしたものが上質。軸の部分がやわらかいものはよくない。かさが完全に開いてしまうと1~2日で香りがとんでしまう。
保存方法 乾燥させないように新聞紙やラップで包み冷蔵。冷凍も可能。冷凍品は半解凍で使用する。
栄養 食物繊維が多い。ビタミンB6、B12を微量含む。香りの成分はマツタケオール、イソマツタケオールと桂皮酸メチル。