e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

藻類

わかめ/わかめ

わかめ

この食材のレシピ

分類 チガイソ科ワカメ属
原産地 北海道日本海側、本州から九州全域の沿岸
学名 Undaria pinnatifida
外国語名 Wakame (英)
別名 にぎめ、めのは、めぎ
由来 大宝律令(701年)では海藻(にぎめ)、万葉集(759年)では和海藻(にぎめ)、稚海藻(わかめ)、延喜式(927年)では海藻(にぎめ)、若布(わかめ)として読ませ、にぎめの若い体をわかめとして区別していた。その後、若い体の方が食用として優れていたことから、一般にわかめと呼ぶようになった。
歴史背景 1万年前の遺跡からも発見されている。日本最古の律令制度である大宝律令(701年)に、賦役(租税)の対象としてにぎめ(わかめ)、まなかし(めかぶ)が記載されている。神事としてわかめを用いることも多く、山口県住吉神社の和布刈神事がある。また、伊勢神宮や春日神社、賀茂神社では祭礼の供物に定められている。元々は高級食材であったが、生産手段が発達し、戦国時代や江戸時代では乾燥すると保存が利くため、軍事食や救荒食としても利用された。
時期 2~7月頃に繁殖する。
国内分布 岩手、宮城、徳島、兵庫、長崎、神奈川 など。中国、韓国からの輸入品も多い。
特徴 中央に太い中肋をもつ葉状の藻体で、緑褐色である。葉状部の縁辺は羽状に切れ込み、茎の基部近くに耳型のメカブと称する成実葉がある。茎の下は枝分かれし、岩に付着する。高さは1~2mで、冬から春にかけて生育する。形状から大きく分けて三陸沿岸中心に自生している北方系のナンブワカメと鳴門地方中心に自生している南方型わかめ(ナルトワカメ)に分類される。ナンブワカメは茎が太く胞子葉が葉から離れてでき、葉の切れ込みが深い。南方型ワカメは茎が短く、胞子葉が葉部と接近してでき、葉の切れ込みが浅い特徴がある。
下処理 生わかめは熱湯に通し、色が鮮やかに変わったら水にとり、茎のかたい部分を切り取る。塩蔵わかめも同様にする。乾燥わかめは水や熱湯でもどしてから用いる。灰わかめは熱湯をかけてやわらかくもどし、水につけて手で軽くもみ洗いしてから使う。
料理名 わかめの酢の物、わかめと焼きしいたけの酢の物、わかめサラダ、わかめのみそ汁、わかめの吸物、若竹煮、わかめと油揚げのみそ汁、わかめと卵の炒め物、わかめとハムのくず炒め、わかめうどん、梅わかそば、さわらとわかめの蒸し物、わかめスープ、わかめと白菜のスープ、わかめとささ身のスープ、わかめ雑炊、わかめと焼きしいたけの加減酢、わかめ入り卵豆腐、わかめとたけのこのくるみ和え、わかめとうどの酢漬け、めかぶとろろ
調理法 生わかめの場合、熱湯にさっと通すときれいな緑色になる。この色となめらかな食感が特徴であるため、浸漬や加熱しすぎないようにする方がよい。加熱をしすぎると組織が壊れ、うま味成分のアミノ酸も流出するため味も落ちる。酢の物や和え物、サラダなどに用いる他、みそ汁の具、煮物の材料にもよい。製法によって数種類あるので、使い分けるとよい。刈りとったわかめの根を刻んだ「めかぶとろろ」は、生わかめが手に入る春ならではの味覚。
加工品 灰干しわかめ、塩蔵わかめ、湯通し塩蔵わかめ、素干しわかめ、板わかめ、茎わかめ、カットわかめ、めかぶ、茎ワカメの佃煮 などがある。
選び方 生わかめは12月から翌年2月までに採集した若い芽が良質で、手ざわりがやわらかく、緑色が鮮やかで、半透明のものがよい。干しわかめなら、形がそろい、すんなりして真ん中の筋が細かいもの、つやがあって暗黒色のものが良質。
保存方法 生わかめは保存がきかず、冷蔵庫に入れても味が落ちるので、なるべく早めに使い切ること。塩蔵わかめは冷蔵庫で保存。干しわかめは湿気ないようにする。
栄養 カルシウムやマグネシウムなどの無機質が多く含まれる。また、食物繊維が多いのも特徴である。